きっかけがあれば
JUGEMテーマ:育児
「今まで親しくなかった誰かと仲良くなる」ということの始まりは、
たいがい、
ほんの些細なことがきっかけとなってスタートすることが多いものです。
あいさつを交わしたとか、
ちょっとものを拾ってあげたとか、
声をかけてもらったとか、
たまたま隣の席になったとか、
クラス替えで、同じクラスになったとか、
走っている姿をみたら、思いのほかかっこよかったとか、
ご飯を食べてる表情が、意外に愛らしかったとか。
さて、ご紹介する絵本は、
おじいさんと10ぴきのおばけのシリーズもので、
いつも、おじいさんとおばけとの間に起こる、
様々な物語を描かれている絵本ですが、
「こいぬと10ぴきのおばけ」は、
おじいさんとおばけたちが仲良く暮らすおうちに、
小犬がやってきた、というお話です。
小犬は、とってもかわいいし、
小犬は、とってもいい子だし、
憎らしいか愛らしいかっていったら、絶対愛らしいし、
もっと言えば、おりこうさんの小犬だし、
全然、一つも、責めるべきところなんてないのですが、
このおばけたち、小犬のことはなんとなく気に入らないんです。
なぜかって、その理由は、
おじいさんにかわいがられているから。
今まではおじいさんは、自分たちだけを可愛がってくれたのに、
いまでは、どこにいても小犬がいっしょで、
おじいさんもいつも小犬を可愛がるからです。
自分たちに対するおじいさんの、愛情が
減ったわけではないことぐらいわかるけれど、
それでもなんだか、
気に入らない。
この小犬、好きになれない。
ちょっと妬ましいかんじ。
だけどおばけたち、決して小犬をいじめたりしません。
だって、おじいさんが「子犬となかよくして」といったんですから。
大好きな、おじいさんの言いつけは、
守りたいんですから。
だけど、おばけたちは、
子犬とある一定の距離をとって
いじめはしないけれど、
話しかけもせず、
一緒に遊ぼうともしなかったんですが、
…そんな中、ある事件が起きました。
おばけたちは、この事件をきっかけに、子犬と仲良くなります。
誰かと仲良くなる、ということは、
些細なきっかけ。
些細でないかもしれないこともあるきっかけ。
このきっかけを逃さずとらえることが、
仲良しの始まりなんだと思います。
おじいさんと10ぴきのおばけのシリーズは、
信頼関係で気付かれた「家族」の物語でもあります。
ぜひ、読んでみてくださいね。
- 2011.11.14 Monday
- おばけ・妖怪
- 09:14
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- by atu