死と向き合うということ

評価:
大塚 敦子
小学館
¥ 1,365
(2000-07)

JUGEMテーマ:読書


子どもに「死」を教えるということは、ある意味、デリケートな話題なのかもしれませんが、老いも死も、どんな人にも早かれ遅かれ必ず訪れるものですから、自然な形で「死」の話題に触れさせるということは、多少は必要であると思っています。
とくに人生経験の未熟な子どもにとっては、近しい人が亡くなると大人の想像できないひそかな衝撃があることもありますから。

私が最近夢中になっているのは、もう60年以上前に亡くなったハンフリー・ボガートなのですが(*^。^*)
彼はその人生の中で3度の離婚を経験後、46歳になってから、25歳年下で当時まだ21歳のローレン・バコールと結婚します。
それから約12年、二人はハリウッドきってのおしどり夫婦と呼ばれるほど人気のカップルで、一男一女にも恵まれ、それはそれは幸せな家庭を築きますが、ボガートがまだ57歳の時、食道癌でなくなってしまいます。
愛する夫を亡くしたバコールの悲しみが大きかったのはもちろんですが、彼女の自伝「私一人」を読んでみて、当時まだ7歳だった長男の衝撃が大きかったことを知りました。
お父さんが亡くなって初めてのバレンタインを控え、この長男スティーブンはこんなことを言いました。
「みんなで死んでお父さんのところに行けばいいんだよ。そうすればお父さんへのプレゼントになるよ」
こんなことを、普段と特別変わらないいつもの表情で子どもが言ったのですから、それを聞いた母親のバコールは、どれほどのショックで、体から血の気が引くような思いをしたのか察せられます。

死ぬということがどういうことで、生きるということがどういうことか、宗教や人生観の押し付けは抜きにして、自然な形で、子どもたちに伝えられたらいいなと思います

かくいう我が家も、夫と離婚後、数年たって、夫が交通事故で亡くなった知らせを受けた時には、やはり、私より、子どもたちの衝撃が数倍大きかったのでした。一緒に暮らしていなかった父親との別れも、これまた子どもたちには大きな悲しみであることは、間違いありませんでした。
離婚していたとはいえ、大切に思っていた父親が突然、決して接触のできない別世界へ旅立ってしまったのですから仕方がありません。
ただ、子どもたちに「死ぬ」ということは「その後につづくはずだった人生は、もう生きられないんだよ」ということを伝え、無念であったろう父親の死を悼んだ記憶があります。

…とこちらの本「さよならエルマおばあさん 」と直接関係のない話ばかり書いてしまいましたが、「さよならエルマおばあさん 」は、さし絵がすべて写真となっており、まさしく実録です。
飼い猫の視点でエルマおばあさんの死を見つめているところがユニークですが、内容は、血液の病気で、刻々と死に近づくエルマおばあさんのドキュメントとなっています。
自分の病気を知り、もう治らない病気であることを知った後も、死に近づく間、死を怖がるでもなく、逃げるでもなく、自分の一生を全うしたおばあさんの物語です。

小学生ぐらいの子供なら、十分理解ができる本だと思います。
ぜひ、読んでみてくださいね。






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