老いと付き合うということ

評価:
伊藤 秀男 西本 鶏介
講談社
¥ 1,575
(2009-08-13)

JUGEMテーマ:読書


 一言で「高齢化社会」と言えば簡単ですが、現実、高齢化に伴う問題は一言では済まされないほどたくさんあります。医療の問題、介護の問題、経済的な問題、生きがいの問題、などなど。

我が家も3世代同居家族ですから他人事ではありませんが、それでもまだとても元気なおじいちゃんおばあちゃんで、何の苦労も抱えていません。
ですが近所では、痴呆のお年寄りが行方不明になり、近所中総動員で探したり、新聞に「このおばあちゃんを探しています」の告知が載ったり、そんなことは本当に頻繁に起こるようになりました。

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こちらの「よかったなあ、かあちゃん 」は、痴呆のおばあちゃんが登場します。
小学生の男の子をみると、7歳のときに亡くした息子と思い込み、「かずや」と呼んでしまうのです。
足腰は丈夫なおばあちゃんですから、目を離したすきにどこに行ってしまうかもわからず、ご主人のおじいちゃんが片時も離れず、時には手をつないで付き添っているのでありました。

そんなおばあちゃんとであった3人の小学生、ひろきくんとこうくんとしんじくんは、ある時、ご主人のおじいちゃんが必死で公園に走ってくるところに出くわします。聞けばおばあちゃんがいなくなってしまった、とのこと。きっとかずやくんを探しにきたんだろうとおもった少年3人は、一緒におばあちゃん探しを手伝います。
幸い、おばあちゃんは見つかりました。公園内の植え込みの中に座っていたのです。

もう、痴呆が進み、病院へ入院することになったおばあちゃんに、少年3人は声を掛けてあげます。
「かあちゃん!」
「かあちゃん!」
「かあちゃん!」

かずやくんをもとめてさまようおばあちゃんへ贈った、精いっぱいの言葉でした。

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実際、痴呆の家族を抱えてみないと、本当の労はわからないものだと思います。
でもせめて、他人事ではなく、高齢化社会と痴呆の問題をとらえるには、とてもいい本であると思います。

ぜひ、読んでみてくださいね。



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