豊かにするということは

リンゴのたねをまいたおひめさま
リンゴのたねをまいたおひめさま
ジェーン・レイ,河野万里子

「世界の昔話」としてくくりましたが、実際は、外国の昔話チックな創作童話ではないかと思います。

絵本を楽しむ要素として「お話の面白さ」「挿絵の美しさ」「先の読めないわくわく感」「心打たれる話の展開」…などいろいろありますが、この絵本は、その中でも「お話の面白さ」と「挿絵の美しさ」の少なくとも2つは、がっちりと備わっている絵本であるといえます。

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ある国に、王様とお妃さま、そして3人の娘たちがおりました。
とても美しく栄えた国でしたが、あるとき、お妃さまが亡くなると、次第に国は荒れ始め、木々も枯れ、作物も育たなくなり、人々は貧しさと飢えに苦しむようになってしまいました。
王様の宮殿でも同様、お妃さまの亡き後、次第に貧しさを増し、娘たちはドレスに継ぎをあてて着たり、王冠は1つのものを交替で使うようにもなりました。

そして年老いた王様は、この先、自分が死んだあとのことを心配し、今のうちに、3人の娘たちのうち、誰を後継ぎにするのか、きめておかなくてはならないと思いました。
この国の衰退をなんとか回復してくれる能力のあるものに、王の座を継がせたいと思いました。

王様は娘たちをよんで言いました。
「これから七日七晩のうちに、なにか素晴らしいと思えることをするように」
王様はその結果をみて、誰がこの国を治める能力があるか、試そうと思ったのです。

一番上の娘は国中に命令を出しました。
「国中の木材という木材をすべて持ってくるように。」
従わなければ牢屋に入れる、という条件付きでした。
一番上の娘はその木材で、月に手がとどきそうな塔を建てようと思ったのです。

二番目の娘は、それを見て自分も負けじと国中に命令を出しました。
「国中の金物という金物は、すべて持ってくるように。」
またしても従わなければ牢屋に入れる、という条件付きで。
二番目の娘は、ぴかぴか光る金物で、星に手がとどきそうなほどの塔を建て、姉に対抗しようと思ったのです。

三番目の娘は…そんな姉たちのようなひらめきは浮かばず、はじめ、ただ悩んでおりました。でも母親の形見のリンゴの種を見ているうちに、とってもいいことが頭に浮かんできたのです。

三番目の娘は…
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人の信頼を集めるというのはどういうことか、
国の行く末を豊かにするということはどういうことか、
面白い物語の中でしっかりとメッセージが込められている絵本です。

ぜひ、読んでみてくださいね。

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