おにのくび

おにのくび (むかしむかしばなし)
水谷 章三,矢野 徳

昔話と一口に申しましても、面白い昔話、悲しい昔話、怖い昔話、地方限定的な昔話、というように、ジャンルはいろいろとあるものですが、このお話は「怖い昔話」であるといえます。

物語は、仲むつまじい夫婦と子供の3人家族の妻と子が、ある日、男が仕事で留守中に、鬼に食べられてしまうことから始まります。
あまりにもショッキングな出来事ではありましたが、男は妻と子供を食べた鬼に向かって行き、見事鬼の首をはねたのでありました。

妻と子の仇をとったと思いきや、鬼の首は首だけで動きだし、飛びあがって男の左肩にがっぷりとかみつきます。
めちゃくちゃに振ってもその鬼の首は男の肩から離れません。

生きることにも希望を失った男は、左肩に鬼をつけたまんま、風呂敷で鬼の首を隠し、もう、ものもらいにでもなろうと思って家を出るのでした。

旅の途中、宿屋で一夜を明かそうと宿に泊まった男でしたが、その夜の宿のごちそうは、草もちでありました。
季節は春。そのおいしそうな草餅に、鬼は首だけでありながら草もちを食べたがりました。

夜中、宿の台所には草もちが余っているだろうと忍び込み、男は鬼に草もちを食べさせます。
鬼は首だけでありながら、大層喜び、首だけの姿のままで男の肩から離れ、跳ねるようにして草もちのところへ行き、食べ始めるのでした。

いまだ!と思った男は逃げだしました。走って逃げて行きましたが、鬼は男が逃げたとじき気がつき、首だけでありながらものすごい速さで追いかけてきました。

ああもうだめだ、捕まる!と思ったその時、ショウブとヨモギの草むらがありました。
男はその草むらに転がり込みました。
鬼の首は…

--------------------------

首だけでも不死身である鬼の姿は恐ろしく、男を追いかけるシーンでも思わず息をのんでしまいます。

どこの地方の昔話かわかりませんが、各地方にそれぞれの特徴をもって伝わってる「ショウブとヨモギ」のお話です。「食わず女房」の物語でなじんでいる方もいるかもしれまんね。

やっぱり「怖い昔話」も読んでいてわくわくするような面白さがあります。
ぜひ、読んでみてくださいね。

コメント
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック

CALENDAR

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     
<< September 2019 >>

最新記事

カテゴリー

最新のコメント

最新のトラックバック

おすすめ絵本

いのちのいろえんぴつ
いのちのいろえんぴつ (JUGEMレビュー »)
こやま 峰子, Michael Grejniec, 豊島 加純, マイケル グレイニエツ
テレビドラマ化もされた本のようですが、本当に感動する「命」の絵本です。
豊島加純さんの直筆の詩が、強烈に心に突き刺さる絵本です。

おすすめ絵本

つきのよるに
つきのよるに (JUGEMレビュー »)
いもと ようこ
「心打たれる絵本」としてお勧めの絵本です。子どもは子どもなりの、大人は大人なりの感動がある絵本です。

おすすめ絵本

わにのスワニー しまぶくろさんとあそぶの巻
わにのスワニー しまぶくろさんとあそぶの巻 (JUGEMレビュー »)
中川 ひろたか, あべ 弘士
腹を抱えて笑える絵本ってそんなにたくさんありません。こちらは子どもも大人も一緒になって笑えます。是非親子で読んでください。

おすすめ絵本

くろねこかあさん
くろねこかあさん (JUGEMレビュー »)
東 君平
言葉のリズムが楽しい絵本です。挿絵はシンプルですが切りえ風でとっても素敵。耳に残るフレーズですので、赤ちゃんにもお勧めです。

リンク

プロフィール

記事検索

管理者用

携帯用QRコード

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM