うれし涙のココロ

モンスターのなみだ (スピカみんなのえほん)
おぼ まこと

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ある山奥に、一匹のモンスターが住んでいました。
心優しい、穏やかなモンスターでした。

ある一人の男の子が、モンスターと仲良しになりました。
男の子とモンスターは友達として、森で遊ぶようになりました。

この国の大臣は、あるとき、モンスターが森にいることを知ると、それを国王に報告しました。
国王は、国のおえら方と相談しました。

モンスターはこの国に悪さをするに違いない。何とかしなくては。

ということになり、国王はモンスターを生け捕りにするよう、家来に命令しました。
すぐさまモンスターの捕獲のために、たくさんの兵隊たちが武装して、森の奥にやってきました。

モンスターはたくさんの人をみると「やぁ、こんにちは、みなさん」とあいさつします。
ところが武装した兵隊たちは、大勢でモンスターを取り囲み、ロープでぐるぐる巻きにして城へ連れて帰ります。

モンスターは人間が怖い生き物だということを初めて知りました。

お城では、とらえたモンスターを見に、国王がやってきました。
モンスターの恐ろしい風貌をみると、国王は言いました。

処刑する!

モンスターの処刑は翌日行われることになりました。
その晩、ロープでぐるぐる巻きにされたモンスターは、とっても悲しい気持ちでおりました。
でも、不思議と涙は出ませんでした。

しばらくするとプチップチッという音がしました。
あのお友達の男の子が、助けに来てくれ、ロープを切ってくれていたのです。
モンスターはやっと、ぐるぐる巻きの身動き取れない状態から解放されました。
そして、うれしくて涙があふれました。
涙はどんどんどんどん流れました…
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この本を読み終わると、6歳の長男がきいてきました。
「どうして、うれしいのに、なみだがでるの???」

「あら、あなたはうれし涙が出たことがないの?」
「うん、僕はいたい時と悲しい時と、怖い時しか泣かないよ」

そんな長男にうれし涙がなぜ出るのか、説明してあげました。

うれし涙はね、うれしいから涙が出るわけじゃないの。
うれしいことが起こる前には、たくさんの悲しいことやつらいことがたくさんあって、それをがまんしてがまんして、頑張ってきている間に、我慢した分だけ涙がたまっているの。
うれしいことがおこったとき、ずうっと我慢していた涙が、あふれて出てくるんだよ。

母の話を聞いた長男は「ふうん」と一言。
今は無邪気でうれし涙を知らない長男が、いつか大きくなって、うれし涙のココロを知る日も来ることでしょう。
そんなことも楽しみだなと、母は思います。

モンスターのなみだ」はいつも頑張っている子供たちのために、心をこめて読んであげたい絵本です。
ぜひ、読んでみてくださいね。




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