あかりをけして
あかりをけして
アーサー ガイサート, Arthur Geisert, 久美 沙織
ひさびさにわくわくする絵本に出会いました。
表紙のちょっと暗い感じからはまるで予想のつかない楽しさがあります。
NHKの番組で「ピタゴラスイッチ」というのがありますね。熱心に見ていないので詳しくありませんが、ちょっとした仕掛けを作って「ドミノが倒れていったら最後にスプーンの端をドミノがおして、押された反動でスプーンに載っていたボールがころころころがって、ころがっていったボールは…」と見事なまでに計算された仕掛けを見せてくれるのがありますよね。
工作好きの長男にはたまらないようで、ものすごく引き込まれてみています。
「あかりをけして」は、このピタゴラスイッチを、絵で表したような絵本です。
お母さんに「寝るときは明かりを消しなさい」と言われたこぶたがいました。寝るときに明かりを消して、暗くなるのが怖かったこぶたは、「明かりのスイッチ」にある仕掛けをほどこします。
家中、中から外から仕掛けを埋め込んだ、大きな大きな仕掛けのスイッチです。
さて、こぶたの場合の「仕掛け」はどんなものかと申しますと、まず、こぶたがベットで「明かりのスイッチ」を引っ張ると、引っ張られた動作によって、屋根裏で、ハサミがチョッキンと動きます。はさみは紐をぷつんと切ります。切られた動作により今度は屋根の外の仕掛けが動き出します…
…あちこちの仕掛けのおかげで、こぶたが寝入ったちょうどそのころ、お部屋の明かりが消えるという仕掛けです。
「明かりを消す」というたったこれだけのために、こんなにスケールの大きい仕掛けを作る、その壮大さは絵本ならではです。
ちょっと頑張れば部分的にまねできそうな、詳しい挿絵も魅力的。
ぜひ読んでみてくださいね。
- 2007.03.29 Thursday
- 見て楽しめる絵本
- 10:13
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- by atu