お星さま、書けますか?
おほしさま かいて!
エリック カール, Eric Carle, 佐野 洋子
久しぶりに挿絵に感動する良い絵本に出会いました。
「はらぺこあおむし」で有名なエリックカールさんの絵本です。
個人的には内容が「はらぺこあおむし」を上まわっていると思います。
2度・3度繰り返して読み、その度に発見があるばかりでなく、
「星の書き方」に大きく感動しました。
お星さま、一筆書きのよくあるお星さまは大概の人が書けますね。
お話は一筆書きの五つ星から始まります。
「何だ、お星さまなら私も書ける」と思いながら読み始めると、絵本の中の挿絵の一つ一つがうっとりするほど美しく、それぞれにつながりを持って描かれており、じっくり見るだけでも楽しめました。
そして、お話の最後では、角が8つのお星さまの一筆書きが登場します。
最初に始まった「お星さま」が最後にまた「お星さま」に戻るシンプルな構図でありながら、最後のお星さまは「角が8つ」に増えていて、あっと驚かされます。
登場人物の「絵描き」さんが、ページをめくると年をとっていく様子が分かるのも見物です。
お話の途中で、絵描きさんは「雲」を描きます。
この雲、なぜか「今にも雨が降り出しそうな黒雲」なのです。
このお話に出てくるもの全て、美しいものばかりなのに、どうして黒雲???と不思議に思った母。「何で黒雲かしら?」とつぶやきました。
するとすかさず長女が「お花に雨を降らせるためだよ」と答えてくれました。
それで納得。
黒雲も、お花を美しく咲かせるため、そして美しい虹の橋を架けるための、大事な存在として描かれています。
見れば見るほど奥深い、個人的にはエリックカールさんの絵本の中で最高と感じた、おほしさま かいて!でした。
- 2005.12.05 Monday
- 挿絵が美しい絵本
- 20:55
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- by atu