日本の神話〈第1巻〉くにのはじまり
舟崎 克彦, 赤羽 末吉
「神話」というものは、よく知らないで読み進めると、登場人物の名前が難しすぎて、名前を読むことに苦労し、その神がどんな神なのかさっぱり分からずにお話も楽しめないことが多く取っつきにくい感じがしていました。
ギリシャ神話もしかり、日本の神話もしかり、です。
去年、子ども達の七五三で神社に行き、祈祷をしてもらったのですが、お土産に「神武天皇」という絵本をいただいて帰ってきました。
「神様達がこの世(日本)を治めていた頃」のお話が書かれてあり、これだけ読んでも、さっぱり内容が飲み込めず、神話は難しい、とつくづく感じておりました。
そんな折、図書館でとても分かり易い神話のシリーズに出会いました。
6冊ほどずらり並んでおりましたが、「神様がこの世お作りになった」ことから1巻目の話しが始まります。
子ども達のためにというよりは、個人的に母の興味で借りてまいりました。
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日本の神話〈第1巻〉くにのはじまりは、この世に最初に作られた神「イザナギ(男神)とイザナミ(女神)」の二人から始まります。
イザナギとイザナミがこの世に生まれるまでは、世界は「水に油の浮いたようなもの」だったのです。
イザナギとイザナミは、天から地まで届くほどの長い長い「鉾(ほこ)」で“水に油が浮いたような"この世をゆっくりとかき混ぜました。すると、島々が出来上がりました。これが、イザナギとイザナミの初めての子「日本(の島)」です。
イザナギとイザナミはこの世におりてきて結婚式をあげました。そして二人でたくさんの子を作りました。それは神であったり人であったり、山であったり、この世にある全てのものです。
イザナミは最後に「火の神」を産みました。ところが火の神の火が燃え移り、イザナミはやけどををって死んでしまいました。
死んだ後は「黄泉の国」という所へ行かなければなりません。イザナミは黄泉の国へ行ってしまいました。
イザナギはイザナミが恋しくて、大変心を痛めました。会いたい、会いたいという思いが募り、ついに、イザナギは黄泉の国へ旅立ちます。
黄泉の国の入口は固く厚い岩の扉でした。イザナギは扉の前から声をかけます。
「イザナミよ。もう一度会いたい。出てきておくれ」
イザナミは黄泉の国から答えます。
「あぁ、あなた、どうして今頃来てしまわれたのですか。私はもう黄泉の国の食べ物を食べてしまいました。もうそちらの世界には帰れません。ですが、もう一度帰れるよう黄泉の国の神に頼んでみます。そこでお待ちになって下さい」
イザナギは扉の前で待ちました。
待てども待てどもイザナミはやってきません。
しびれを切らしたイザナギは、ついに厚い岩の扉を開けて黄泉の国へ足を踏み入れてしまいました。
中へ入っていくと、イザナギが居ました。
死んだイザナギの体は腐り、腐ったからだから次々と雷神達が産まれておりました。
そのぞっとする光景をみてイザナギは逃げ出しました。
後からイザナミの声がしました。
「どうしてみてしまわれたのですか。待っていてといったのに!!」
イザナミは怒り狂い、女鬼や雷神を使ってイザナギを追い立てます。
イザナギは頭に付けていたつるを後ろに投げ飛ばし、逃げました。
投げ飛ばしたつるは、ブドウになりました。
卑しい鬼達は果実にむしゃぶりつきました。
イザナギはやっと、黄泉の国の扉まで来ました。黄泉の国の扉の前には「桃の木」がありました。イザナギが桃のみをつかんでなげると鬼達は恐ろしがってちりぢりになって逃げていきました。
外に出て扉を閉めると、中からイザナミの恐ろしい声がしました。
「私は1日に1000人ずつ、人間を絞め殺してやります」
イザナギは言い返しました。
「では、私は1日に1500人ずつ子供を産ませましょう」
そう言うことで、後の世で、1日に1000人死に、1500人ずつ産まれるようになったとのことです。
イザナミは黄泉の国から帰った後、身についた汚れを清めるために水辺でみそぎを行いました。
体を清める内に次々と神が産まれました。
体を清めた後に産まれた神の中で、次の3人の神がおりました。
日の神:天照大神(あまてらすおおみかみ)(女神)
月読の神(女神)
須佐之男(すさのお)(男神)
天照大神には高天の原(神の国)を治めさせ、
月読の神には夜の国を治めさせ、
須佐之男には海上を治めさせることにしました。
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これで第1巻は終わりです。
第2巻子ども達はすぐ読みたい!!と大騒ぎ。
我が家ではすぐ読んであげましたが、ブログでは後ほど、ご紹介しますね。