「ガブ」の生い立ち物語

JUGEMテーマ:読書


数年前に映画化もされた「あらしのよるに」。

我が家では親子で絵本のほうの「あらしのよるに」が大好きで、シリーズは全巻そろえ、
今でもたまに、読みなおして楽しんでいます。

先日何気なく見つけたこちらの絵本「ひとりぼっちのガブ」。
…絵は何となくガブに似ているところがあるけれど、ちょっと違う…
って、ガブの幼いころの物語じゃないの!

表紙のオオカミは、子どものオオカミ。
そう、ガブの幼少時代の姿だったのでした。

絵本との出会いではささいなことではありますが、
私と子どもにとっては、幼いころによく遊んだお友達に、久しぶりに会えて、うれしくて、
はしゃいでしまうぐらいの、うれしい出会いでした。


さて、ガブはどんなおいたちだったのかしら…
と期待しながら読んでみますと…

なるほどなるほど、ガブは、お父さん子だったのね。

…でも大好きなお父さんは、まだガブが幼い時に死んでしまったのね。

…ガブは序列のはっきりしたオオカミ社会に、何となくなじめない気持ちを抱えて育っていたのね。

…いろんなことがわかりました


この先、出会うことになるヤギの「メイ」。

なぜガブがオオカミでありながら、ヤギのメイと、切り離すことのできないような深い友情を分かち合うようになったのか、育ちの一端が垣間見える物語です。

「あらしのよるに」をご存じの方は必見の絵本だと思います

まだご存じない方はこちらの絵本を読んでから、本編の「あらしのよるに」全巻を読んでみてもいいかもしれません。

ぜひ、読んでみてくださいね

ルウのおうち―ちいさいモモちゃんえほん〈11〉

ルウのおうち―ちいさいモモちゃんえほん〈11〉
ルウのおうち―ちいさいモモちゃんえほん〈11〉
松谷 みよ子, 武田 美穂

ちいさいモモちゃんのお話の中では、子どもならではの空想の世界が織り混じっていて、ぬいぐるみは生きているし、ネコとはお話ができます。
そしてモモちゃんのお母さんも、そのふしぎな世界に同居しているのがこのシリーズの更に素敵なところです。

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ルウのおうち―ちいさいモモちゃんえほん〈11〉では、モモちゃんはぬいぐるみのクマのルウにいじわるをしてしまいます。
ルウはおうちを出ていってしまいました。
やっぱりルウがいないと寂しくて、ルウを探しに行ったモモちゃんは、森の中でルウがおうちをつくっているのを見つけました。
そしてルウは、モモちゃんを迎え入れてくれます。
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ルウの「許し方」がステキです。
友達同士、兄弟同士のケンカって、日々必ずあるものです。

幼稚園ぐらいの子どもが一番共感出来るかもしれません。
ぜひ読んでみてくださいね。

ちいさいモモちゃん

よるですよう
よるですよう
松谷 みよ子, 武田 美穂

「絵本は良い」と広く言われる世の中ですが、色々読んでいますと、「子どもにマネして欲しくない言葉遣い」「ちいさい子には読み聞かせたくない乱暴なお話」などなど、いろいろ気になる絵本もあるのですが、そう言う意味で言えば、松谷みよ子さんの絵本は安心して読める絵本です。
このちいさいモモちゃんのシリーズは、読んでみると、登場人物のセリフ、言葉遣い、描写など、どれをとっても抜群に丁寧に描かれていることが分かります。

ちいさい子でももちろんおすすめ。でも我が家では小学生のお姉ちゃん二人が大好きな絵本です。

よるですようはママの外出でお留守番するモモちゃんのお話。モモちゃんは「よるごっこ」で楽しもうと考えます。
昼間なのだけど、カーテンを閉めてお部屋を真っ暗にして「よるごっこ」
でも、ふしぎなことが起こるんです…。

言葉が丁寧なので、読んでいても気持ちが良いし、安心感のある絵本です。
ぜひ読んでみてくださいね。

「モチモチ」の意味

モチモチの木
モチモチの木
斎藤 隆介, 滝平 二郎

モチモチの木は、「良い絵本の推薦」的なところによく数え上げられる絵本ですので、ご存知の方は多いとおもいます。
私も子どもの頃からこの絵本が家にあり、よく知っている絵本です。

斎藤 隆介さん、滝平 二郎さんのコンビで、たくさんの良い絵本を遺されていますから、「モチモチの木」が抜きんでて有名なことが不思議な感じがして、個人的には”ふき”や”火の鳥”のほうが好きなんだけど…などと思い、素直に「良い絵本です」と言えない自分がおりました。

でも。
母になって今、やっぱり我が子にも読んであげています。どのシリーズも同じですが、絵も最高、文章も最高なので、多少難しい言い回しがあっても、小さい頃から集中して聞いてくれた絵本です。

長男が読む前に素朴な疑問を抱きました。
「モチモチの木?それ、何の木?」

そうねー、それもお話の中で書いてあるから、気をつけて聞いていてね。
と言って読み進めました。
「モチモチの木」は実際、木の名前まで詳しく書いてありません。
でも、おじいさんがモチモチの木の実を砕いて、石臼でひいて粉にして、それを練って餅にしてたべると、「ほっぺたがおちるほどうまいんだ」と書いてあります。

親に死なれた豆太を、精一杯育てるじいさま。
そのじいさまが手間を掛けてつくるモチモチの木の餅。
昼間は良いけど、夜は怖い、モチモチの木。
そして、勇気の象徴であるモチモチの木。

そんな木が「モチモチの木」だということを、4歳の長男も少し理解して聞いていました。

豆太が勇気をだして暗い夜道を医者を呼びに行くストーリーですが、勇気と言うよりむしろ、大きな優しさを描いた絵本です。

あらしのよるに 第7巻

まんげつのよるに
まんげつのよるに
木村 裕一, あべ 弘士

コメントで試写会のご報告をいただいております。ありがとうございます。
情報いただいて、映画の期待がかなり高まっています。。。

「あらしのよるに」〜「ふぶきのあした」6巻は2年前に図書館で出会い、絵本でありながら大人をもぞくぞくさせる展開に、かなり感動しました。
「次のページは??!!」のドキドキがたまらない。
当時3・5・6歳だった子供と3*歳の母が一緒になって夢中になれる絵本でした。

動物達を描いているけれど、究極的な恋愛ものです。

恋愛もの・友情もの・冒険もの・・・各ジャンルにまたがった楽しさがある絵本です。

当時5歳の次女の誕生日に6巻まとめて買ってあげた母&それを最高に喜んでくれた子供、のあらよるファンなので、映画も必ず見に行きたいと思っています。
が、基本的には絵本のファンです。
いただいた図書券を持って本屋さんに行き、前々から欲しいと思っていた「7巻目」と「特別編」の2冊を買って参りました。

「ふぶきのあした」でメイとガブは別れ別れになってしまいます。
別れた、というより、ガブがなだれにのみ込まれてしまうのです。

ガブはメイを命がけで守ってやったんだ…ととても切ないラストでした。

そして第7巻。
「まんげつのよるに」はひとりぼっちのメイから始まります。
「もしかしたらガブは生きているのかな?」という期待を込めた予想をしながら読み進めると、これまた思いもよらない展開で、1ページ1ページめくるのがドキドキでした。

映画を楽しみにしている方は多いと思いますが、こんなにページめくりに親子でドキドキ出来る絵本は他にそうありません。
まずは絵本で感動して、映画に備えてみませんか?

あらしのよるに

ここまで良い作品にはめったに出会えるものではありませんので、勝手に個人的に「日本の名作」に入れてしまいました。
あらしのよるに」(木村 裕一作・あべ 弘士 絵)
全6巻、約6千円は我が家にとっては高い買い物です。次女の5歳の誕生日プレゼントに購入しました。
他、友達の子どもの誕生日プレゼント・クリスマスプレゼントにも1巻ずつ買ってプレゼントしています。そのぐらい惚れ込んでいる絵本です。

おおかみのガブとやぎのメイ。二匹は友達です。
暗闇の雷の中で、二人は友達になります。

その設定のおもしろさだけではありません。
息をのむような話の展開に、心動かされる絵本です。



昨日に引き続き、芥川龍之介さんの「」を読みました。
羅生門」と同じように子どもがわかる言葉でかみ砕いてお話ししてあげました。

あるところに、禅智内供という名前のお坊さんがおりました。
禅智内供の鼻は、15cぐらい、ウインナーのように、元も先も同じ太さでぶらりとあごの下まで下がる、長い鼻でした。

ここだけでも子どもの興味をそそる、おはなしの世界です。
母も子どもと一緒に読んで、芥川さんの作品を心底楽しめました。
子どもの頃に「楽しいお話」として親しんで、大きくなったら原作に親しんで欲しいと思います。

羅生門



数日前に読んだ「らしょうもんのおに」がきっかけで、「芥川龍之介さんの羅生門はどんな話だったかな」と思い始めた私は、早速文庫本の「羅生門」を注文し、読んでみることにしました。
繊細で、写実的な文章描写の芥川さんの表現をそのまま伝えるには、7才を先頭にした7・6・3才の子ども達にはまだ理解が難しいので、「母のかみ砕き」をし、私の言葉でおはなししてあげました。
内容を覚えた上でのちょっとしたストーリーテリングです。

羅生門はどんな建物か。
羅生門はどうして寂れてしまったか。
主人公の男の心の動き・目の動き・体の動き。
周りの風景。

こんな所をつぶさに伝えるように注意してかみ砕きながらおはなししました。

怖いね。可哀想だね。
そんな感想が子ども達の口をついて出ました。

母子共々、「らしょうもんのおに」と「芥川さんの羅生門」は「同じ場所を舞台にした別の物語」であることがわかったし、芥川さんの羅生門は子どもにとってこの上なく引き込まれる物語であることもわかりました。

いつもは挿絵に頼った絵本読みをしていますが、ごくたまにストーリーテリング、というのも、また別の感動があって楽しいですよ。



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