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はくちょうのみずうみ (いわさきちひろ・名作えほん)
はくちょうのみずうみ (いわさきちひろ・名作えほん)
立原 えりか,いわさき ちひろ

先週の土曜日、母は仕事で帰宅が遅くなり、家についた時には、もう子供たちはみんなぐっすり、眠っておりました。そして帰宅後、まだばたばたと家の中をかたづけたり、残った仕事を進めたり、そんなこんなで私は夜中の一時頃、やっと布団に入りました。
お風呂に入って、ああ疲れた、さあ寝よう…と思った時に、椅子の上に子供のノートが置いてあるのが目につきました。

あれ、誰がここに置き忘れたのかな?と思って見ていると、ノートは開いた状態で置かれ、そこには長男のかわいらしい文字が書かれてありました。

「おかあさんへ
だいじょぶ つかれてるでしょ これ あげるね」


そしてその文字の横にはセロテープではりつけられたビー玉がありました。

母は「超」感激。
疲れも吹っ飛ぶ嬉しさでした。


…そんなうれしかった出来事とは関係ありませんが、そんなかわいい長男が選んだ本を、昨夜は読んであげました。

「白鳥の湖」。題名は広く知られていますが、意外とストーリーをご存じない方もいらっしゃいます。
この絵本は岩崎千尋さんの挿絵によって極上に仕上げられた一冊です。
ぜひ、読んでみて下さいね。

童話

マッチ売りの少女・雪の女王
マッチ売りの少女・雪の女王
与田 準一, アンデルセン, 杉田 豊

娘が小学校に入り、有名どころの童話についてはちょっと詳しく書かれている絵本を選んで読んでみています。こちらの「マッチ売りの少女・雪の女王」も、幼稚園にはちと難しい表現が多いのですが、心の描写・情景の描写は幼児向け絵本とは違い、とてもよく書かれていて、読んでみると満足げの長女&次女でした。

ところで。有名な童話ほど、原作から色々に作り替えられていますので、「原作」には興味がありつつもよく存じあげません。
王道的童話をいくつかあげてみますと、

「マッチ売りの少女」
「みにくいあひるの子」
「はだかのおうさま」
「おやゆびひめ」
「にんぎょひめ」
「なまりのへいたい」
…これらはアンデルセンの作。どこか「悲しさ」を感じさせるお話しが多い傾向を感じます。

「白雪姫」
「ヘンゼルとグレーテル」
「シンデレラ」
「赤ずきんちゃん」
「ブレーメンの音楽隊」
…これらはグリム兄弟の作。お話に夢を感じます。

「長靴をはいたねこ」
「シンデレラ」
「赤ずきんちゃん」
…これらはペローの作。
…あれ?グリムのお話とかぶってる?とおもいきや、そもそも「グリム童話」・「ペロー童話」は各地方の昔話として存在していたお話もありますので、どちらかがマネしたとか、そのようなことではありません。

筆者がいろいろなら、原作も色々だと思いますが、例えば、
「赤ずきんちゃんはオオカミに食べられた後猟師に助けられるが、原作では食べられたっきりおわる」
「シンデレラは、原作では夢一杯のカボチャの馬車やガラスの靴も出てこない」
「白雪姫をいじめた“継母”は、原作では継母ではなく実の母!」

などというお話をちょっと耳にしました。
ますます興味をそそられる「原作」の世界。
よくご存知の方、教えてくださいませ。


西遊記[1]〜[3]

決定版!大型絵本 西遊記〈1〉石からうまれた孫悟空
決定版!大型絵本 西遊記〈1〉石からうまれた孫悟空
唐 亜明, 于 大武

我が家のがんばりや長女が、「健康フェスタ21」の図画コンクールで賞をいただきました。1万円図書カードの副賞付きでした。
がんばりやの長女が自分で勝ち取った「図書カード」ですから、何か記念になるいい本を購入したいと思い、一緒に本屋さんで探してみました。
普段色々な良い絵本に出会っていますが、ごくたまに、体がぞくぞくするほどの感動がある特別良い絵本に出会うことがあります。そんな絵本と出会ったら記念に買おうとおもいつつ、探しておりました。

そうしたら、出会いました、この絵本に。
全3巻ですが、本屋さんに3冊並べてあるのを見た瞬間、なんて美しい西遊記だろうかと感動した母。娘に押しつけるのは可哀想なので「これ、お母さん気に入った。お母さん買おうかな。」と言いました。娘は娘で何か欲しい本に出会うかもしれないので、あえて娘にはすすめませんでした。
でもこの美しさは長女も同じく感動したようで、更には全3巻というシリーズ物という点も「記念の本」に値する分量だったし、3冊どれも、とにかくきれいな絵本でしたので、結局「記念の本」はこの「西遊記」の全3巻に決めて、購入してきました。

それにしても、我が家にとっても長女にとってもすごい買い物でした。
初めて、自分で買った絵本が、コンクールの入賞で自分でいただいたお金で、1冊¥1890の大型絵本を3冊一緒に購入とは!!
母は子どもの頃そんな偉い買い物をしたことはありません。
長女が誇らしげだったことも、言うまでもありません。

さて、決定版!大型絵本 西遊記〈1〉石からうまれた孫悟空
こちらの巻は、孫悟空が生まれる瞬間から五行山の下に閉じ込められるまでを描いています。今までに子ども向けに編集された「孫悟空」しか読んだことがありませんでしたので、とても新鮮に感じました。

「西遊記」として出版されている本は、かなりたくさんあります。
どれを選んだらいいか分からないほどです。
でも、幼児〜小学生向けとしては、この絵本は超おすすめとおもいます。
ぜひ、読んでみてくださいね。


ちなみに、こちらが第2巻。
決定版!大型絵本 西遊記〈2〉金角銀角のひょうたん
決定版!大型絵本 西遊記〈2〉金角銀角のひょうたん
唐 亜明, 于 大武

こちらが第3巻です。
決定版!大型絵本 西遊記〈3〉火焔山をこえて
決定版!大型絵本 西遊記〈3〉火焔山をこえて
唐 亜明, 于 大武

ね、美しいですよね?



夢のあるおうち

バーバパパのいえさがし
バーバパパのいえさがし
アネット・チゾン, タラス・テイラー, 山下 明生

「思い通りの家に住む」「イメージ通りの家を造る」ということは、大人も子どもも同じくわくわくさせられるテーマです。
バーバ一家の家探しは、自分達で家を造る、ということに行き着きます。
バーバパパの体にとかしたプラスチックをぬって固めて大きな入れ物を作る。これがおうち。
なんだかおもちゃのようですが、自分達でイメージ通りのおうちを創り上げる行程は、見ていてとっても羨ましい感じがします。
とっても夢のあるバーバパパのいえさがし、是非読んでみてくださいね。

ガリバー旅行記

ガリバー旅行記
ガリバー旅行記
ジョナサン=スウィフト, 加藤 光也, 金 斗鉉, Jonathan Swift

こちら、絵本ではなく文庫本ですが、絵本のガリバー旅行記を読んで、ガリバー旅行記が好きになった子ども達へ、少しずつ読んであげたいお話です。
絵本ではどうしても内容がかなりカットされます。
そもそもどうしてガリバーが冒険へ出たのか、そんなところまでは幼児向け絵本には書いてありません。
小人の国(リリパット)へ着くまで、命からがら泳いでいったことも、絵本にはほとんど書いてありませんが、この文庫本には詳しく書かれてあります。
4歳の長男に添い寝しながらこの本を読んであげました。
絵はないので、長男は布団にすっぽり入り、目だけ開けて、母が読むお話をじーっと聞いておりました。
ガリバーの初めから、リリパットに着くまでの部分を読むだけで10分以上かかりました。
でも、色々分かりました。
ガリバーは頭が良く、医学も勉強した男ですが、開業医として医者の仕事をしてみても、さっぱり「商売」としてはうまくいきませんでした。
何度か仕事をしてはやめ、また始めてはやめる、そんな不安定な状態の人でした。
舟の船医として航海をする仕事はいくらか続きました。
そんな彼が何度目かの航海に出た時、嵐に遭い、船員は皆海の藻屑と消えてしまった中、一人だけリリパットへ泳ぎ着き、助かったのがガリバーなのでした。

長男は目をきらきらさせて聞いておりました。
難しい言葉も多いこの本ですが、ただの冒険だけではなく、人間描写も詳しい方この本のほうが、より想像が膨らみます。
昨夜は、リリパットについて、小人達に縛られ、何とか身振り手振りで食べ物が欲しいと頼むと、小人達は沢山の食べ物を持ってきて食べさせてくれた、ということころまで読んで終了。

また今日の夜、長男が読んでとせがんだら、続きを読んであげるつもりです。



名作アニメ絵本

名犬ラッシー
名犬ラッシー
エリク ナイト, 高田 一恵, 平田 昭吾, 大野 豊

母的には挿絵も内容も「良い」とはんこを押せない「アニメ絵本」。
ですがどういう訳か子ども達はアニメ絵本が大好きでディズニー系、世界の名作系、日本昔話系どれも喜んで図書館で選びます。

名作だったら、いわさきちひろさんの挿絵による「はくちょうのみずうみ」のように、美術的にも評価出来る「クオリティの高い絵本」が買いだと思い、我が家にも母の選んだ名作がいくつかありますが、むしろそれより図書館で借りたアニメ絵本の方が子ども達には選ばれています。

「日常のおかず」的な取っつきやすさがあるのでしょうか。
このアニメ絵本の名犬ラッシーもこれで何度読んだことか…。
本日も読みました。

母は「本日も」と感じるものの、子ども達は日々の成長で読むたびに新鮮な喜びがあるようです。
感想も日々変わります。
今日は「ラッシーってほんとにいたの?」という感想でした。(長女)

「コリーっていう犬は今も昔もいるのだけれど、このお話のラッシーは、どうなのかしら??」
後書きを読む限りは創作されたお話のようでしたので「本当にはいなかったようだよ」と言いました。

「ラッシー」について、ご存知の方、間違っていたら教えてくださいね。

はらぺこあおむし



絵本としては余りにも有名なエリック・カール作の「はらぺこあおむし」を読みました。
腹ぺこのあおむしくんが、月曜日・火曜日・水曜日とたくさん食べていくお話。

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リンゴやイチゴやスモモ、チョコレートケーキにピクルスにさくらんぼパイ!
おなかが痛くなって、次の日食べたものはみどりの葉っぱ。
大きく太ったあおむしくんは、やがてきれいな蝶になるのです。
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確かに挿絵は抜群だけれど、お話の筋的にはどうなんだろう?
子どもは喜んで見ているけれど、お話的にはドキドキわくわくはないし、感動もそれほどない。何がこんなにたくさんの人に愛されるポイントなんだろう?とずーっと不思議に思っておりました。

そんなとき、昨年ですが、エリックカールさんの原画展が近くで開催され、子どもと一緒に行ってみました。
そこで、非常に、感動してきました。

エリックカールさんは、紙にいろいろきれいな色を塗って、それを切って貼って絵を描いている、というのは絵本を見ればわかります。

その行程が事細かに展示されておりました。
はじめに「色づけ用」として別の紙に色を塗る作業がありますが、その紙、何と「ティッシュペーパー」なのです。
ティッシュペーパーはそのままではくちゃくちゃになりやすいから「薄さを保ったまま紙としての張りを持たせるため」に、何とかという透明な材料を塗って極薄の紙を手作りしているとのこと。
出来た「極薄の紙」を使って、色を塗り、あの鮮やかで繊細な挿絵を表現しているのです。

ティッシュペーパーの加工から丹念に作業しておられたことが強烈に感動で、そうやって挿絵を見てみると、確かに紙が薄いおかげで「切り貼り」しても厚ぼったくなく、すごく繊細できれいな絵になっています。

エリックカールさんは、挿絵のみならず、「音の出る絵本」「光る絵本」などさまざまな工夫を凝らした絵本を作られています。

「絵本に夢を」

そんな感じがして、大好きになった作家さんの1人です。

くまのプーさん

くまのプーさん」はディズニーで有名ですが、「絵本」というよりビデオやDVD、もしくはキャラクターグッズでおなじみかもしれません。
A.A. ミルンさんの原作プーさんシリーズを読んでみたいと思いながら、未だに読んでおりません。
そう言うことで、私は原作を存じあげませんし、一昔前からビデオのくまのプーさんのおとぼけ声(どう聞いてもおじさん声)で馴染んでいます。
ディズニーのアニメ絵本「くまのプーさん」は、母にとっては「話を知っているからわざわざ選ばない」絵本なのですが、子ども達には何か魅力的な本のようで、図書館で見つけると借りてきて、そして、しょっちゅう「読んで読んで」とせがむ絵本です。

「またその絵本?」何て言わずにと来る日も来る日も読んであげると、来る日も来る日も笑って聞いている子ども達です。
「プーさんが蜂蜜をなめすぎて穴から抜けなくなった」ところが楽しいのだとか。

子どもを不思議と引きつける絵本の一つ、「くまのプーさん」でした。

ちびくろさんぼ



復刻版ばやりの昨今ですが、それに対する賛否は別として、何かと「まんまと買ってしまう」事の多い私です…。
昨年は自分が子どもの頃に遊んだおもちゃの「こえだちゃんときのおうち」を子どものクリスマスプレゼントに購入しました。

今日は、本屋さんで見かけてどうしても買いたくなって購入した「ちびくろさんぼ」(ヘレン・バンナーマン文・ フランク・ドビアス絵・ 光吉 夏弥訳)
を読みました。
「お父さんはジャンボ・お母さんはマンボ・子どもはサンボ」という名前も何かとってもリズミカルに感じてステキです。
お話の中に出てくるサンボの服装も、想像しただけで色鮮やかできれいです。

リメイクされた「おしゃれなサムとバターになったトラ」(ジュリアス レスター作)という絵本も文章描写が丁寧で大好きですが、昔、私が子どもの頃に知っている「ちびくろさんぼ」も大好きです。

今、大変売れているそうで、子ども達も「幼稚園で先生に読んでもらった」と言っていました。
やはり良いものは良い。世代を超えて残るお話の一つですね。

ジルベルトとかぜ

「ジルベルトとかぜ」(マリーホール・エッツ作/たなべいすず訳/冨山房)は、子どもの遊び心を見事に描いた絵本です。

「風と戯れる」とはよく言いますが、大人になると「風に体を押される感じ」や「気持ちの良いそよ風を肌で感じる」ぐらいのものです。
「ジルベルト」は風ととことん戯れています。ああそうか、こんな感じかたもあるんだ、こんな楽しみもあるんだ、といろいろ気づかせてくれます。

ジルベルトが我が子に重なって見えて、益々大好きになった絵本です。

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