おでんさむらい 夏バージョン

JUGEMテーマ:読書


「おでんさむらい」はシリーズもので、4冊ぐらいはでていますが、
その中の一冊をご紹介します。

こちらはおでん侍の中でも「ひやしおでんのまき」
お話は夏バージョンではありますが、

ともかく、
暑い夏には見たくもなかった「おでん」が、
こうやってすっかり涼しくなりますと、不思議と食べたくなり、
確実におでんがおいしい季節となりましたので、

「夕食には、おでん」
「絵本は、おでんさむらい」

なんていうチョイスも、季節的によいのではないかと思います。


このおでんさむらい、
ぱっと見は人間ですが、
おともはカブトムシの妖怪ですし、

この世界は、どちらかというと、

千と千尋の神隠し 的な、妖怪の世界の物語。

みんな多分大なり小なり妖怪的な存在で、

そのなかで
「いいやつ」「わるいやつ」
がいて、

おでんさむらいが「わるいやつ」に立ち向かい、
でもおでんさむらいはあんまり強くないので、
それこそ、くしざしのこんにゃくを投げつける程度の技しか持っていないので、
立ち向かうといっても、最終的には逃げの一手となるのですが、
そこは「いいやつ」達のちからを借りるパターンで、
周りの妖怪たちの特技を生かしながら、
「わるいやつ」を退治する、というストーリーです。

情熱や感動を呼ぶストーリー展開ではないけれど、
独特の世界観の中で、
毎回オリジナルな「一件落着物語」を展開してくれます。

ぜひ、読んでみてくださいね。





きっかけがあれば

JUGEMテーマ:育児



「今まで親しくなかった誰かと仲良くなる」ということの始まりは、
たいがい、
ほんの些細なことがきっかけとなってスタートすることが多いものです。

あいさつを交わしたとか、
ちょっとものを拾ってあげたとか、
声をかけてもらったとか、
たまたま隣の席になったとか、
クラス替えで、同じクラスになったとか、
走っている姿をみたら、思いのほかかっこよかったとか、
ご飯を食べてる表情が、意外に愛らしかったとか。



さて、ご紹介する絵本は、
おじいさんと10ぴきのおばけのシリーズもので、
いつも、おじいさんとおばけとの間に起こる、
様々な物語を描かれている絵本ですが、

「こいぬと10ぴきのおばけ」は、

おじいさんとおばけたちが仲良く暮らすおうちに、
小犬がやってきた、というお話です。

小犬は、とってもかわいいし、
小犬は、とってもいい子だし、
憎らしいか愛らしいかっていったら、絶対愛らしいし、
もっと言えば、おりこうさんの小犬だし、

全然、一つも、責めるべきところなんてないのですが、

このおばけたち、小犬のことはなんとなく気に入らないんです。

なぜかって、その理由は、

おじいさんにかわいがられているから。


今まではおじいさんは、自分たちだけを可愛がってくれたのに、
いまでは、どこにいても小犬がいっしょで、
おじいさんもいつも小犬を可愛がるからです。

自分たちに対するおじいさんの、愛情が
減ったわけではないことぐらいわかるけれど、
それでもなんだか、
気に入らない。

この小犬、好きになれない。
ちょっと妬ましいかんじ。

だけどおばけたち、決して小犬をいじめたりしません。
だって、おじいさんが「子犬となかよくして」といったんですから。

大好きな、おじいさんの言いつけは、
守りたいんですから。

だけど、おばけたちは、
子犬とある一定の距離をとって
いじめはしないけれど、
話しかけもせず、
一緒に遊ぼうともしなかったんですが、

…そんな中、ある事件が起きました。

おばけたちは、この事件をきっかけに、子犬と仲良くなります。


誰かと仲良くなる、ということは、
些細なきっかけ。
些細でないかもしれないこともあるきっかけ。

このきっかけを逃さずとらえることが、
仲良しの始まりなんだと思います。


おじいさんと10ぴきのおばけのシリーズは、
信頼関係で気付かれた「家族」の物語でもあります。
ぜひ、読んでみてくださいね。

かえってきたゆうれいコックさん

JUGEMテーマ:読書


ゆうれいの話は数あれど、これほど怖くないゆうれいの話はないかもしれません。

お父さんの後を継いで、レストランを経営しているきつねの父さんが、ゆうれいとなって現れ、中途半端な仕事しかしないで、やる気もいま一つだった息子のきつねをビシバシ指導する、そんなゆうれい父さんの物語です。

初めはちょっと困り顔だったきつねの息子も、仕事がうまくいって、お客さんが喜んでくれて、レストランが繁盛していくようになるとだんだんやる気がわいてきます。
よーし、やるぞー!からスタートしたパターンではなく、
仕事を上達させながら、その結果得られた喜びにより、やる気がむくむく湧いてきた、というパターンです。

きつねにとって、ゆうれい父さんの存在は怖いというより、むしろ安心な存在。お父さんの言うとおり、仕事をがんばれば、おいしいお料理ができ、お店も清潔で、お客さんがたくさんやってくるんですから。


ところがあるとき、ゆうれい父さんは、一枚の手紙をおいて、いなくなってしまいます。
「むすこは、もう大丈夫」
と思ったからです。

ゆうれいの父さんの力を借りて一人前に育つきつねのコックの物語です。
ぜひ、読んでみてくださいね。


ふしぎな河童の物語

JUGEMテーマ:読書


先日、ゴールデンウイークに家族で岩手県遠野市に行ってまいりました。
有名な河童渕がある遠野です。

行ってみると、シンボルマーク的な河童の絵が街のあちこちに書かれているのですが、その多くは緑色の河童でした。本来、遠野の河童は赤い色と聞いていたので、何となく心の中で赤い河童を探してしまった自分がおりました。

さて、こちらの絵本「おっきょちゃんとかっぱ」は表紙に赤い河童とパンツ1枚姿の女の子が書かれてあります。
「赤い河童!」と妙な発見をした気分になって絵本を手に取りましたが、同時に「どうしてこの女の子はパンツ1枚なのかしら?」と不思議に思いました。

読んでみると、このお話、川の縁に腰をかけて足だけを水浴びしながら楽しんでいたときに、河童に会い、河童のお祭りに誘われて河童とともに川の中に入ってしまう物語です。

大人の視点でものを言えば「河童が子どもを川に引き込んだ」ということになるのでしょう。おっきょちゃんとよばれるその女の子は河童とともに川に入り、河童のお祭りを楽しみます。
そしてお父さんのこと、お母さんのこと、家族のことを不思議と忘れていくのです。

おっきょちゃんはもうすっかり河童の家族の子になってしまっておりました。
河童の兄弟の面倒を見て、優しい河童の両親のもとで暮らします。

とても楽しい川の中の暮らし…ところがおっきょちゃんはあるとき、布でできた人形が川の面にぷっかりきらきらと浮かんでいるのを目にします。
手に取ってみて、しばらく眺めてみて…おっきょちゃんは思い出しました。それはおっきょちゃんが川に入るまえ、本当のお母さんがおっきょちゃんのおべべをつかって作ってくれたお人形だったのです。

おっきょちゃんはおうちに帰りたいと泣き出しました。そして…

結末は、おっきょちゃんは家に帰れるのです。
どんなふうにして帰るのか、とっても素敵な過程をたどります。




夢いっぱいの物語です。
ぜひ、読んでみてくださいね。

本所ななふしぎ

評価:
斉藤 洋
偕成社
¥ 1,050
(2009-07)

JUGEMテーマ:読書


子供向けの絵本は、文字の絶対量が少ないですから、「怖い絵本」といっても物足りなさを感じる絵本が多くありますが、そんな中でも、文字量が少なくても、想像の世界で恐ろしさを感じさせる絵本はいくつかあります。

「本所ななふしぎ」はまさにそれ。
文字数は少なくて、一つのお話をアッと言う間に読み終えてしまうのですが、「なんか怖い…」という印象があります。

小学2年の長男は「本所ってどこ???うちの近く????」としきりに聞いてきました。怖かった様子です。
短いお話なのでどんな「ななふしぎ」なのかあえて触れませんが、「おいてけぼり」などで知られるお話も入っています。

短くても何となく怖さのある文章と、とっても気味の悪い挿絵とで、「怖い絵本」として楽しめた一冊です。
ぜひ、読んでみてくださいね。


月のしかえし

月のしかえし
アラン リー,Joan Aiken,Alan Lee,猪熊 葉子

今年はガリレオ没後400年の世界天文年だとか。
奥州市にある緯度観測所の宇宙遊学館で、ときどき望遠鏡づくりなどの企画がある関係で、にわかに空の星々に関心が高まってる我が家のこの頃です。

ずぶの素人でも望遠鏡でお空を眺めてみると、やたらと大きく見えたお月さまの様子は、大きな感動があるものです。
表面のぼこぼこ、ちょっと黒っぽい部分の模様、ゆっくりと、でも大胆な動きなどに。

絵本の世界でも、「お月さま」はよく登場します。多くは「暗い夜空に光をそそぐ=やさしさ・美しさ」として描写されていることが多いものです。

こちらの「月のしかえし」は題名の通り、お月さまが、ある少年に仕返しをする物語。これほど冷たく恐ろしいお月さまが描かれている本は、ほかにないのではないでしょうか。

お月さまが恐ろしいだけではなく、この本には「悪魔」「幽霊」「足の7つある竜のような怪物」など、恐ろしさたっぷりのものたちが次々と登場します。

主人公の少年が奏でるバイオリンと、恐ろしいお月さまや怪物や幽霊。
とても神秘的で、不思議な、冷たい雰囲気でありながら、お話の展開に心踊る物語です。

文字ボリュームが多いので小学校中学年以上ぐらいにお勧めです。
ぜひ、読んでみてくださいね。

オテサーネク

オテサーネク
オテサーネク
Eva Svankmajerov´a,Jan Svankmajer,矢川 澄子


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昔話によく登場する、「子供のいない夫婦」から、この物語は始まります。
仲むつまじく、よく働くとある夫婦。口癖は、「子供がいたらなぁ!」でした。

ある日きこりの夫は、木を切っていると、ちょうど子供の形によく似た切り株を見つけます。あんまり子供の形によく似ているものだから、それを家に持って帰ると…なんとその切り株が、本当に赤ちゃんのように声を出しました。
「おなかがすいた。何かちょうだい」と。

妻は食べ物を与えます。その切り株の子は、オテサーネク。
オテサーネクは食べれば食べるほどほしがります。

ついには、きこりの夫婦を食べ、外に出て行き、会う人会う人、次々と食べてしまいます。

オテサーネクは食べれば食べるほど体が膨らみ、食べれば食べるほど、もっとほしがってしまうのです。

そして次にオテサーネクが出会ったのは…。

-----------------


ちょっと見たところ、ロシアの昔話のような気がします。ロシアには、この手の「次々食べちゃう系」のちょっと恐ろしい昔話が多いので。
「おなかのかわ」という物語や、「ねんどぼうや」という物語にちょっと似ている感じがします。
ぜひ、読んでみてくださいね。

くもかいじゅう の姉妹本

くもきちせんせい (PHPにこにこえほん)
くもきちせんせい (PHPにこにこえほん)
深見 春夫

絵本の中には、「アンパンマン」や「ともだち ひきとりや」や「あらしのよるに」など明らかにシリーズものとわかる面白い絵本もたくさんありますが、読んでみないと「あの本」と「この本」のつながりに気づかない、ひそかなシリーズものにも、時々出会います。

明らかなシリーズものは「○○シリーズ」というキーワードで本を探しやすく、シリーズすべての本に出会えるという利点があります。
が、読んでみないとわからないひそかなシリーズものは、読んだ後に「もしかしてあれとこれ、つながっているのかも!!」という発見の喜びが大きいものです。

長男が幼稚園の時に出会った絵本の中に「くもかいじゅう 」という本があります。お空いっぱいのおおきなおおきな雲が子ども心にはとっても怖い絵本です。

昨日読んだ絵本は「くもきちせんせい (PHPにこにこえほん)
「くも」という言葉は同じなのですが、表紙を見ただけでは「くもかいじゅう」とのつながりに気づきませんでした。

でも、お話を読んでいくと、あのこわい「くもかいじゅう 」が登場します。
「あ!!このくもかいじゅう、知っているよ!」というのが長男の反応でした。

約一年前に出会った素敵な絵本の、姉妹本と思われるもうひとつの素敵な絵本に出会えた喜びがありました。

ちなみに、これが「くもかいじゅう」。
くもかいじゅう (PHPわたしのえほん)

図書館か本屋さんでもし出会うことがあったら、是非、読んでみてくださいね。

取り返しのつかないこと

おばけむら
おばけむら
南部 和也

やまのおくふかくに ひなびた村がありました。
村に暮らす人は少なく、訪れる者もほとんどいませんでした。
でも、村人はそれなりに幸せに暮らしておりました。
そんな村に、ある日、遠くの村から数人の人たちがやってきました。
一行はこの村に着くと村長にこう頼みました。
「私たちの村では最近おばけが出て困っております。そしてそのおばけをとうとう捕まえたのですが、いつまでも縛ってくわけにもいかず、困っております。こちらの村の山奥に、このおばけを放してもよいでしょうか。もちろんお礼はさせていただきます。」
それを聞いた村長は「困っているときはお互い様」といい、この村の奥深くに、おばけを放すことを許してあげました。

うわさは広まり、次から次へとおばけを連れた一行が、この村にやってきました。
みな一様に高価なお礼を持ってきて、村長に頼むのでした。
村長はそのたびに、お礼と引き換えにおばけを放すことを許してあげました。

…もうこの村はひなびた村ではなくなりました。村には立派な塀がぐるりと囲み、門番まで立っています。
でも………

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生きていく中ではいろいろに岐路に立たされます。
その時その時最善と思って選んだ道が、取り返しのつかない結果を生むことも、ときにはあるものです。
「一番大切なものを失わないように」
そんなメッセージを感じる物語です。

ぜひ、読んでみてくださいね。

発想の転換

ハンタイおばけ
ハンタイおばけ
トム マックレイ,Tom MacRae,Elena Odriozola,青山 南


子供って小さいときほど発想が独創的でおもしろい!と思うことがあります。

たとえば、風。
6歳長男は今年の春、ぽかぽかと暖かいおひさまの下で、春の強風に吹かれながら、こんなことをつぶやきました。

「風さんは、力もちなんだね。だって、飛行機を乗せてるんだから。」

一瞬、何のことかわかりませんでしたが、長男の見る視線の先を一緒に見てみると、飛行機雲が一本。雲をつーーーっとたどってみると、ずっとお空の先のほうへ飛行機がとんでいくのでありました。
飛行機が、風に持ち上げられて飛んでいる、と長男には見えたのです。だって、肌で感じる春の風は、本当に力強く吹いていますから。

なんて素敵な発想!と母はひそかに感激したのを覚えています。

また、こんなこともありました。
子供たちと一緒にお風呂に入っていて、お母さんは子どもを産む度に赤ちゃんにおっぱいを吸われるから、だんだんおっぱいがしぼんでいってしまうんだよ、という話題で会話をしていると、長男は母の体をしみじみ見て、

「じゃあ、お母さんは若くなったんだね!!」

お世辞にも若くない、単にしぼんだだけの体となっている母の私には嬉しすぎる表現で、なんて素敵な考え方!と感動したことも、すごく心に残っています。

そんな豊かで素敵な発想を、あとどれぐらい見せてくれるだろうかと、日々成長していく子供たちを見ながら、名残惜しいような、さみしいような、楽しみなような、そんな気持ちのこの頃です。

さて、
こちらの絵本「ハンタイおばけ」は、とにかくなんでも反対のことをしてしまうおばけが登場します。
「いつものようにきちんとしたい」と言ってしまうと必ずめちゃめちゃにされ、いてほしくない時に必ず現れるハンタイおばけです。
このハンタイおばけをどうやって追い払うか、これが、この絵本に出てくる男の子の考え所です。

男の子は、ハンタイおばけの習性をうまく利用した追い払い方法を見出します。
まさに「発想の転換」。
「ずっといて」
と言われたハンタイお化けは…

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面白く気楽に読める本ですから、幼児でも小学生でも楽しめます。
ぜひ、読んでみてくださいね。



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