このお話の裏では…

評価:
長谷川 義史
小学館
¥ 1,575
(2010-07-08)

JUGEMテーマ:読書


ぼくはじゃがいものジャームスです。
家族親戚みんなで 北の国から この八百屋さんに来ました。

ところがです、土曜日のあさ、
とうさんのジャックはやまだのおくさんに買われて行ってしまいました。
悲しい話です…

同じように、
かあさんのジャジャリンも、
妹のイモーヌも
それぞれにどこかのおうちのお母さんに、買われて行ってしまいました。

悲しい話です…

そしてついに「ぼく」ジャームスも。

僕は、買われていったおうちでお料理されました。


そして、場面は変わって、ここはとある幼稚園。
お昼の時間です。
子どもたちはそれぞれにお弁当のふたを開けました。

すると、別のお友達のお弁当の中に、ちょっと姿の変わったお父さんがいました!
自分も、かっこいいポテトフライになっていました。
お母さんのジャジャリンも、これまた別のお友達のお弁当箱の中で、しっとりポテトサラダになってにっこりしています。
妹のイモーヌも、また別のお弁当箱の中で、なにやらお団子状の串刺しのおかずとなって元気そうです。

まさかの家族再会。

それだけではありません。

別のじゃがいも仲間の、あの子も、あの子もあちらこちらのお弁当箱でにっこりしています。

---------------------

という、こういうじゃがいも家族の別れと再開の物語。

…だけでは終わらないのが長谷川さんの絵本の面白いところです。

このお話の裏では、何かが起こっています。

挿絵のなかの「メインじゃない部分」では、何かが起こっています。

確実に、なにやら恐ろしいことが起こっています。

お話とは関係ない部分で、
「このお話の裏では何が!?」
というハテナマークを解明しようと、
もう一度ページをめくって、読み返したくなる、
そんな挿絵のひとひねりがある絵本です。

さて、何が起こっているか、
ぜひ、読んで確かめてみてくださいね。

パンが、食べたくなる話

JUGEMテーマ:読書


お話はシンプルですが、
声に出して読むと、
とってもリズミカルで、

小さい子にもたのしく聞けて、
そして、
パンがとっても食べたくなってしまう絵本です。

--------------

ぱんやさん、ぱんやさん、
ひつじのぱんやさん。
ちいさい ちいさい ぱんやさん。


ちからいっぱい ぎゅっぎゅっぎゅ。
おしてまるめて ぐいぐいぐい。

さあ、さあ かまでやきましょう

ねぇねぇ きょうは どんなぱん?

ぱんぱかぱーん。
とってもかたい、かちかちぱんーん。

いらっしゃーい
かむのがだいすきかめさんが、
まいにちかってる
かちかちぱーん



--------------

ずっと、
こんな調子でテンポよく、
あかるくたのしく読めますよ。

絵本の楽しみは、色々ありますが、

お話から、何か学ぼうとか、
なにか教訓を得ようとか、
そんなプラスアルファのある物語もいいですが、

この絵本「もっとひつじぱん」は、

無条件にたのしくて、
最後まで、たのしくて、
声に出して読むと、不思議と元気になれて、

そして、

最後は、

無性にパンが食べたくなる絵本です。

小さい子向けとしては、もちろんぴったりですが、

大勢の小さな子がいるところでの読み聞かせにもちょうどよさそうです。

ランチにパンを用意して、

そのちょっと前に読んでみると、

より美味しくいただけるかもしれません。


是非、読んでみてくださいね。

わかったさんのシュークリーム

JUGEMテーマ:読書


震災後、余震には警戒していて、ある程度の余震がきても、少々のことでは動じないようにしておりましたが
4月7日深夜の激震には、正直驚きました。

パソコンに向かって仕事中の夜11時半すぎ、カタカタ…がすぐガタガタになり、
そしてすぐ「ガシャガシャ」「ガラガラ」(!!!)になりました。
長男が怖がって階段を下りてこようとしたので、逆に危険と思い、そのまま押し戻して布団にもぐってのりすごそうと思いましたが、あまりの揺れで、階段が思うように登れず、階下に降りようとする長男を必死でだいて階段を一歩一歩上がっているところで、パチン、と電気が停電しました。

登っている途中に階段がはずれて落下し、このまま人生終わってしまうかも、、、と思うような激震でした。

日本の木造建築は、本当にすごいです。
これほどの揺れで茶椀などがガラガラ落ちてわれ、テレビやパソコンが落ちたり、重いテーブルがやすやすと動いてしまうような震度6なのに、建物はつぶれませんでしたので。

昨日一日は再びの停電で、何とも手の出しようのない一日を過ごしました。
なのに…家で何もすることがない長男はたんぼで一人走り回っておりましたが、何かで転び、後頭部を打って頭から血を出しながら泣いて帰ってまいりました。

こんな停電の時にけがをすると、病院も対応に困るだろうと思いつつ、ともかく病院へ。
電気のつかない病室で、自然の明かりと懐中電灯で後頭部を縫ってもらい、
ほっと安心して帰ってきました(+_+)

大変な一日・・・。
区内では、今回の余震による建物の損傷は前回以上に大きく、あちこちの家で、瓦屋根が落ちたり、壁が崩れたりして「とりあえずの雨よけのブルーシート」がたくさん掛けられておりました。

高速道路では前沢平泉インター付近で道路の陥没が起き通行止めになり、そのせいで、国道は大渋滞。
区内の避難民の人数は3/11N地震の時よりも深刻で、「帰る場所がない・・・」と悩んでいる方も多くいらっしゃいます。

どうかこれ以上の被害が出ませんように・・・と祈るばかりです。

やっと復興の兆しが見えてきていたスーパーも再び閉店。
追い打ちをかけるように7日の激震で崩壊が進んでいるので、無理もないことと思います。

小さな商店で買い物をしましたが3/11の震災直後と同じく、牛乳が店頭から姿を消しました。
本当はお菓子作りが好きな娘のために、牛乳を買いに来たのですが
やむなく牛乳はあきらめました。

先日、復興の兆しの中で買い求めた牛乳と生クリームがあった時、
次女はわかったさんの本を見ながらシュークリームを作りました。
ふっくら膨らんでカリッカリのシュー皮ができました。
程よい甘さの生クリームを入れると、これが絶品。
「わかったさん」シリーズは所詮絵本のレシピ、なんて侮れないおいしさがあります。
とってもとってもおいしくて家族からリピの要望があり、
張り切って次女と牛乳を買いに行ったのですが、今回の震災でリピはかないませんでした。

また時間を待てば、皆さん頑張って復旧し、お店の店頭に牛乳や生クリームが並ぶ日も来ることでしょう。
その日を楽しみに待ちたいと思います。

「わかったさんのシュークリーム 」
本当に絶品なので、ぜひ試してみてくださね!

おいしい食事に感謝

評価:
角野 栄子
文溪堂
¥ 1,575
(2007-01-30)

JUGEMテーマ:読書


震災後、ここは岩手でも内陸部のため被害は少なかったほうですが、それでもにぎやかだったスーパーなどはしまったままで、店の中で修理や片付けが行われているのかいないのか、とにかく怖いほど、ひっそりとした日々が続いておりました。

近くの前沢ジャスコが、食品部分だけの一部開店でお客が入れるようにして、営業を開始したのは震災から10日以上たった今週の22日ごろからです。
それでも復旧への小さな光が見えだしたような気がして、うれしい気持ちで買い物に出かけました。
行ってみると、野菜・果物はあります。冷凍物のお魚もあります。精肉も意外と立派に並んでいます。
牛乳も、1家族1本ずつの制限付きではありましたが、買うことができました。

なかったのは、お豆腐、納豆、油揚げ、といった豆製品。
ウインナーのような加工肉。
そしてチーズやバター、生クリームといった乳製品の類です。

工場が壊れていて稼働できなかったのでしょうか。それともガソリン不足で運べなかったのでしょうか。
毎日のように納豆を食べて元気だった次女のためにも納豆は買いたいし、
グラタンが大好物の長女と長男のためにも、とけるチーズの出荷を期待しつつのお買いものとなりました。

そして震災から2週間たった昨日25日、再び買い物に行くと、納豆がありました!
一家族1パックの制限付きでしたが、久しぶりに買えました!

そしてうれしいことに、バターもチーズも買えました!
生クリームはまだ見当たりませんが、着実に、元の生活へ戻りつつある現状を垣間見ることができて、うれしい気持ちになりました。

被災地では、まだまだ今日食べるものにも困る毎日であることをしのび、被災地での早い復旧を願いつつ、今暮らしているこの町の復旧には素直に喜びがわきました。

久しぶりにとけるチーズを買いましたから、今日は子どもたちと一緒に、マカロニグラタンを作ることにしています。
おいしいもの、体が元気になれるものを食べることができるって、本当に幸せなことです。
被災地の方も、一刻も早く、一人でも多く救われ、暖かい場所で、せめて安心な食生活を取り戻すことができますように願うばかりです。

さて、昨夜読んだ絵本は「ブタベイカリー」。
ブタのような鼻の太ったパン屋さんが、ブタの鼻パン、ぶたのしっぽパン、ボールパン、でべそパン、、、
など、さまざまな形のおいしいパンを焼いて、町のひとたちに売って歩きます。
ふっくらおいしいパンの秘密は、ふくらしこのなる木のふくらし粉を入れていること。

町には1丁目、2丁目、3丁目があり、車のお店で、毎日日替わりで町を歩き、それぞれの場所で喜ばれるパンを焼いて売っています。
ところがあるとき、扉の陰に、なにやら黒い影。
「4丁目に来てください」
とパン屋さんに頼むのです。

はて、この町に4丁目はないはずだけど、、、とパン屋さんが首をひねると、黒い影は4丁目への行き方を説明します。
「そっちは山しかないはずだなぁ」
と思いながらも「4丁目」といわれるほうへ行ってみると、お客さんがいました、いました。
たくさんの山の動物たちが待っていました。
パン屋さんは、それからというもの、毎日日替わりで1丁目、2丁目、3丁目、と行くほかに「4丁目」にも行ってパンを売っているそうですよ。

…というお話です。
書かれているぱんがとってもふっくらしていておいしそうで食べてみたくなるお話です。

当たり前に食べていたさまさまな食事が、今はとってもありがたく、そして貴重に感じられます。
大地の恵みに感謝。
作ってくれる家族、食べてくれる家族に感謝。
ほかほかのつくりたてを食べられる幸せに感謝です。

ぜひ、読んでみてくださいね。

さくらんぼのふくろ

評価:
マリア プンセル
新世研
---
(1999-03)

JUGEMテーマ:読書


6月に旬をむかえる果物といってもすぐにぽんぽんと答えられない自分がおりますが、
ありがたいことに、近所の果樹園で、この時期になると子どもたちにサクランボ狩りをさせてくださいますので、我が家は「6月=サクランボ」とイメージでき、それが楽しみな今日この頃です。

家での本読みもせっかくですから旬にちなんでサクランボの出てくる物語を選んでみました。
いくつかすてきなお話を知っていますが、その中でも優しさいっぱいのこちらお絵本はお勧めです。
文字ボリュームが若干多いので、どちらかというと小学生の中〜高学年向きの絵本かもしれません。

---------------
アントニオはパン屋さんの見習いです。毎日毎日夜も寝ないでパンを焼いたり、せっせと仕事をしています。
焼きあがったパンは翌朝、馬に乗せ、谷間の村に配りに行くのです。
アントニオが馬の手綱を引いていると、果物をいっぱいに積んだ荷馬車を引いたクーロおじさんに出会います。
果物を積んだ荷馬車はぬかるみにはまりこんで動けない様子です。
アントニオは自分の馬をつかって、引っ張ってやり、荷馬車がぬかるみから抜け出るのを手伝ってやりました。
クーロおじさんはお礼にサクランボをくださいます。袋にいっぱいの、つやつやしたサクランボです。

アントニオはおいしそうだなと思いながら、思い直しました。「でもまてよ、フランシスカばあさんは歯が抜けてしもうとるからやわらこうて、水気の多いもんしかたべられんのや」
そして、袋のサクランボをすべてフランシスカばあさんに上げるのです。

サクランボをもらったフランシスカばあさんは大喜び。みずみずしいサクランボをいただこうと思いながら、でも、と思いなおします。
「妹のマリアにあげよう…」

サクランボをもらったマリアも、同じように「○○にあげよう…」、もらった人はまた同じように「○○にあげよう…」、…そうやってサクランボはめぐりめぐっていくのでした。

最後は何とアントニオの家へ。「アントニオは夜も寝ないで働いているから疲れているだろう」とサクランンボが届いたのでした。
仕事から帰ったアントニオは、フランシスカばあさんにあげたはずのサクランボが、なぜ家にあるのか首をかしげながらも、へとへとの体で、一粒、また一粒とサクランボを食べ、すっかりたいらげてしまいました。

---------------

優しさがつながって輪になった物語です。
ぜひ、読んでみてくださいね。

さとうねずみ=砂糖のネズミ?

さとうねずみのケーキ
さとうねずみのケーキ
ジーン ジオン,マーガレット・ブロイ グレアム,Gene Zion,Margaret Bloy Graham,わたなべ しげお

表紙の絵も文字もとても素敵で、楽しそうな雰囲気を醸し出している絵本ではありますが、読んでみると、楽しさあり、ドキドキ感あり、切ないシーンあり、ギュッとつまった話の展開に心が躍る絵本です。

先入観持たずに、とにかく読んでみて!と言いたい絵本なので、内容の説明はあまり書きませんが、ひとりのケーキ職人が、小さな一匹のハツカネズミとともに、夢をかなえる物語です。

とにかく読んでみてください!(^^)!
小学校低学年から大きい子まで、きっと夢中で読める絵本だと思います。
お勧めです。

おいしいレシピ本

わかったさんのクッキー (わかったさんのおかしシリーズ)
わかったさんのクッキー (わかったさんのおかしシリーズ)
寺村 輝夫

長女と次女は今、小学校の4年生と3年生。
母が忙しくて家事の時間を短縮しがちな状況になると、お料理を進んでやってくれるようになりました。
どうせ作るなら、子どもたちの大好物を、と思い、最初に一番の大好物「オムライス」の作り方を伝授してあげました。

「オムライス」の作り方で一番の困難は「玉ねぎのみじん切り」と「卵でチキンライスを包む」ところでしょうか。
最初のころは玉ねぎのみじん切りに小一時間もかけ、全体で約2時間もかけて、オムライスを作ってくれていましたが、徐々に上達、今では1時間かけずにおいしいおいしいオムライスを作ってくれるようになりました。

今、次女がより「お料理」に興味を持ち、図書館から借りてくる絵本も、お料理関連のものが多くなり、先日借りてきたのは「わかったさんのクッキー」。
お話はいつもの「わかったさんシリーズ」と同じく、不思議な世界に迷い込んでお料理を覚えるストーリです。
ちゃんとレシピも書いてあるので、その気になれば、わかったさんとおなじものを作ることができるのです。

わかったさんのクッキー」を見た次女は「クッキー作りたい」と言い出しました。
絵本で見ればそれはそれはおいしそうなクッキーですから、作りたくなるのも無理はありません。が、次女にとってクッキー作りは未経験。
「とりあえず材料はあるから、作ってみれば?」
とさほどの期待はせず、クッキー作りにトライさせてみました。

ところが、です。

このわかったさんの本のレシピどおりに、次女が作った手作りクッキーは驚くほどおいしいクッキーでした。
お世辞抜きで、母が今まで手づくりではもちろん、お菓子屋さんのクッキーと比べても、これがいちばんなんじゃないかと思うほど、おいしいクッキーでした。

さっくさくの触感と、程よい甘さの手作りクッキー。感動もののおいしさでした。作った次女も大満足。家族みんなも大満足のクッキーとなりました。

調子に乗って、次女は同じわかったさんシリーズの「マドレーヌ」にも挑戦しておりました。
こちらも、本当に、お世辞抜きでおいしいマドレーヌに仕上がりました。

「しょせん絵本のレシピだから」なんて侮れません。
「わかったさんのクッキー」、クッキーのレシピ本としても超お勧めです。
ぜひ、読んでみてくださいね。

いっぱい、たべてね。

もっとぱくっ (おひさまのほん)
もっとぱくっ (おひさまのほん)
せき ゆうこ

我が家の6歳長男が、就寝中にベッドから転落し、あごを強打。まるで落ちたメロンが割れるようにあごが割れてしまい、9針も縫うという大けがをしてしまいました。
どこに危険が潜んでいるかわからないものですね。
2段ベッドではなく普通の高さのベッドからおちて、そんな大けがをするとは全く予想しておらず、かわいい長男のあごに傷を負って、ショックの大きかった母でした。

が、当の本人はいたって元気。まだ抜糸もしていないのに家の中、外、あたりかまわず走り回り、家族をひやひやさせている元気者です。

そんな長男を落ち着かせるため、長男の選んだ絵本を読んであげました。
図書館から借りてきた絵本「もっとぱくっ 」です。
第一弾の「ぱくっ」という絵本が先に出ているようで、こちらの「もっとぱくっ 」は第2段に出た絵本だそうですが、内容的にはこの第2段から読んでも全く問題なしでした。

くいしんぼうのぱくちゃんが、何でもかんでも、とにかくたくさん、おいしそうに食べるお話です。
あんまり美味しそうに食べるぱくちゃんにつられて、食欲がわいてきそうな絵本です。
内容は簡単明瞭、小さな子でもわかりやすいですから幼稚園から小学校低学年ぐらいの方におすすめです。
ぜひ、読んでみてくださいね。

ちいくまちゃんのケーキづくり

ちいくまちゃんシリーズ
しまだ けんじろう

最近、長女次女の成長とともに、読み聞かせの絵本も難しいものが多くなりました。
挿絵のほとんどない、文庫本タイプの小学生向けの本です。

文庫本は、本来読み聞かせに向いていないので読むのも聞くのも大変なのですが、そこは小学校低学年。
「自分で読む本だよ」と言っても意味のわからない言葉・読めない漢字が多数登場しますから、やっぱりはじめは読み聞かせてあげるのがいいようです。

そうはいっても末っ子の長男は幼稚園。
お姉ちゃんの選ぶ本には興味なし、読んであげても聞こうとしません。
そういうことで、読み聞かせの半分はお姉ちゃん向け、もう半分は長男向けの本を読むようにしています。
今日長男が選んだ本はこちらの「ちいくまちゃんのケーキづくり」。
幼稚園年長ぐらいになると、「料理」という行動にも興味がありますから、思った以上に気に入って、何度も何度も「読んで」「読んで」と言ってきます。

さてこちらのお話は、小さいクマのちいくまちゃんが主人公。我が家の末っ子長男とおなじ、3人兄弟の末っ子のくまさんが登場します。
お母さんが買い物で、兄弟3人でお留守番していたある日、お姉ちゃんがいいます。「ぷっくりケーキを作ろう!」

粉を出して、卵を出して、牛乳を出そうと思ったら牛乳がないので代わりにジュースを使い、上手に焼けたぷっくりケーキ。
家の煙を見てあわてて帰ってきたお母さんに見せると、仕事中のお父さんもちょうど良く帰ってきたので、みんなでおやつ。
お母さんは「ケーキにいれたジュースはニンジンジュースだったのよ」と教えると、ニンジン嫌いのちいくまちゃんはびっくり。
もうニンジン食べられるね、というお話。

なんでもないストーリー、特別凝った話ではないけれど、小さい子が読む本としては、妙に安心感を得られる絵本です。

幼稚園にはお勧めです。シリーズで数冊出ています。
ぜひ読んでみてくださいね。


ジャガイモって…

がんばれ じゃがいも
ルート・B, 那須田 淳

ジャガイモが、悪者コックさんをやっつける物語です。
お野菜は、そのすべてを無駄なくいただくことにこそ存在意義がある、と当たり前のように思っている母にはちょっと違和感のある物語ですが、お野菜たちはとってもおいしそうに描かれています。お野菜たちへの賛歌を絵本にしたような物語です。

--------------------------------
とある町はずれのレストランに「ギザミッチョ」という名のコックがおりました。
ギザミッチョはおいしいおいしい野菜スープを作るため、たくさんお野菜たちを刻んでいます。
あるときギザミッチョは腕を組んで考え込んでしまいました。この店には何でもある。トマトもグリーンペッパーも玉ねぎも。なのに肝心のジャガイモがない!これじゃあ野菜スープは作れない。
困ったギザミッチョはジャガイモ探し。遊園地で遊んでいる野菜たちを見つけます。しめしめ、これで野菜スープが作れるぞ。
ジャガイモたちはギザミッチョに捕まえられて野菜スープへ・・・
というところから、ジャガイモたちの反撃開始。仲間みんなでギザミッチョをやっつけるという筋書き。
---------------------------------

お話は背表紙までなんとなくつながっています。
ギザミッチョの表情もよく描かれていて、楽しめる絵本です。
ぜひ読んでみてくださいね。



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