加瀬三郎さんという人

JUGEMテーマ:読書


本を手に取って、初めに見るのは、きまって「表紙」です。
大概、読書というものは、表紙の絵や写真から、物語の内容を想像するところから始まります。

こちらの本は小学生向け程度の児童書で、
「折り紙でたくさんの笑顔を」
というタイトル。

写真は折り紙と、外国の子供たちと、
折り紙を折った主と思われるおじいさん。

あぁ、きっと、このおじいさんは、折り紙を通して、
子供たちに夢や希望を与えた人なんだろうな、

…と普通に察しがつきます。

でも。
この写真の「おじいさん」は、単なる折り紙作家、ではないんです。
最も折り紙に心血を注いだ折り紙作家でもあるし、
折り紙を通して、確かに世界中の子供たちに夢や希望を与えた折り紙親善大使でもあるし、
もっとシンプルに、純粋な折り紙好きともいえるのですが、

このおじいさん、まったく目が見えない方なのです。
名前は、加瀬三郎さんといいます。

加瀬三郎さんは、幼少のころはわずかに見えておりましたが、その後は完全な盲人となりました。

目が見えるころに折り紙の特訓をしたわけではなく、
盲人となってから、折り紙をはじめ、
目が見える人なら当たり前に折れる簡単な折り紙でさえも折ることができず、
言葉通り手探りの状態で、
少しずつ、少しずつ、地道な努力を続けた結果、
大人になるころには、人一倍折り紙ができるようになり、
ついには「折り紙作家」
と呼ばれるほどの技術を習得しました。

「折り紙作家」というからには、既存の折り方をなぞらえて作るだけの折り紙作家ではありません。
時にはアフリカに足を運び、その眼では見たことのない象を手で触り、
大きな耳、長い鼻、どっしりした体を、
見事に折り紙で表現してしまいます。

さらには折って終りなのではなく、
それを世界中の子供たちとともに楽しみ、
戦争や貧困で心傷ついた子供たちも笑顔にする、
そんな素敵な活動を、生涯続けられた方です。

「折り紙作家」と呼ぶにはむしろ言葉が足りない、と思うほど、
折り紙というたった一つのことを人生のテーマとして、
精一杯、生き抜いた方といえます。


自分の人生を悩み始める子供たちには
ぜひ読んでもらいたいと思う本ですし、
大人が読んでも勇気がもらえる、素敵な本です。

ぜひ、読んでみてくださいね。




バグコンはかせのねずみとり

JUGEMテーマ:読書


とっても元気が出るお話です。

バグコン博士は発明家。
オーラカさんという家政婦が、身の回りの世話をしてくれています。
あるとき、オーラカさんは悲鳴をあげました。
リビングに、ネズミがいたのです。

すぐにバグコン博士は、とても素敵なネズミ捕り「第一号」を発明しました。
ちょっとばかりおおがかりなネズミ捕りだったものですから、研究室のドアから出すことができず、失敗。

次にバグコン博士は小さなネズミ取りをたくさん作って、家のあちらこちらに置きました。
ところがあんまり慎重に、ネズミ取りをあちらこちらに置いたものだから、どこに置いたのかわからなくなって、今度はバグコン博士自身がネズミ捕りにかかってしまう始末。

それなら、とバグコン博士は「ネズミ捕りの地図」を作ることにしました。
「ネズミ捕りの地図」さえあれば、もう、自分がネズミ捕りにかかってしまうことはないでしょう…と思ったのに、そそっかしいバグコン博士のことですから、ネズミ取りの場所を移動してしまっても、忘れているかもしれません…!

バグコン博士はまだまだめげません。次にバグコン博士は…

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「ネズミ」という小さな敵との戦いは、長く、そして壮大です。
これでもか、これでもかと失敗続きのバグコン博士。
それでもめげずに、次の策を考えるところが、やっぱりバグコン博士のすごいところです。

ある意味、ばかばかしい部分があっても、なりふり構わず一生懸命に立ち向かうって素敵なことです。
なんだか、意味もなく、生きる元気がわいてきます。

この失敗を嘆くよりも、次の策を考えればいいだけ。
10回失敗したなら、11回立ち上がればいいだけ。

そんな風に前向きな気持ちになれる物語です。

震災で、気持ちが沈んでしまっている皆さんに届けたい物語です。
ぜひ、読んでみて、そして元気になってくださいね。

勇気を出すということ

JUGEMテーマ:読書


マルチンはとっても弱虫な男の子。
外に行けばお友達にいじめられるし、家にいてもお姉さんにいじめられてしまいます。

そんなマルチンはある夜、夢の中で妖精に出会います。
妖精はマルチンにかぼちゃの種のようなものをわたしてこういうのでした。
「いやなことをされたら"かぼちゃおばけになれ!"って言ってごらん。相手をかぼちゃおばけに変えてしまえますよ。」

目を覚ましたマルチン。手の中にはかぼちゃの種が本当にありました。夢ではありません。
起きてすぐ、お姉さんにいじわるなことを言われたマルチン、心の中で「かぼちゃおばけにしてやるぞ」とおもいましたが、あら不思議、お姉さんは急に優しい顔になりました。

学校に行ったマルチンは宿題ノートを忘れてしまったことに気がつきます。
「まあいいさ。もし怒られたって、僕にはかぼちゃおばけの種があるんだから」
と思い、正直に、怖い顔の先生に忘れ物を報告します。
先生はおこりませんでした。正直に話したことを逆にほめてくれました。

学校の帰り道、マルチンはいじわるな男の子に出会います。
いつものマルチンならひるんでしまうところですが、この日のマルチンは違いました。
だっていざとなったら、意地悪っ子をかぼちゃおばけに変えてしまえるんですからね。


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勇気を出すということは、崖から飛び降りるような怖さを我慢するのではなく、
「僕は大丈夫」
という安心感を待つことのほうが大切なのかもしれません。

かぼちゃおばけの力を借りて自分の殻を抜け出したマルチンですが、いつまでもかぼちゃおばけに頼って生きていくわけではありません。
自分の変化に自分で気がついたとき、ちゃんとかぼちゃおばけと決別します。
それは多くの子どもの成長に同じく当てはまることかもしれませんね。

もうすぐハロウィンですが、この絵本のかぼちゃおばけは、ハロウィンのかぼちゃおばけではありません。
でも子供たちが、勇気を持って自分を乗り越えながら生きていくために、読んであげたい絵本だと思います。

ぜひ、読んでみてくださいね。

心打たれる絵本

ホイップベアー
ホイップベアー
ロコまえだ

愛らしい挿絵でしたので、こんなに心打たれる絵本だとは読むまで想像もつきませんでした。
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ホイップベアーはホイップクリームのようにふわふわした赤ちゃんだったので「ホイップベアー」と名づけられました。
お料理上手のお母さんとおもちゃ作りの得意なお父さん。
ホイップベアーはそれはそれは幸せな家庭に育ちました。
ある日のこと。
買い物に出掛けたお母さんは、帰り道で川に落ちてしまいます。
お母さんを探しに来て、川に落ちたと知り、助けようと自分も飛び込んだお父さんまで、川に飲み込まれてしまいます。
かくして、お父さんとお母さんは、突然亡くなってしまうのです。
ホイップベアーは突然一人になってしまいました。
ホイップベアーは泣き続けました。

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誰しも突然の不幸にはどうすればいいか分からなくなるものです。
ホイップベアーが一人で立ち上がっていく過程を読んで、勇気をもらえるように思いました。

ほちみついろのうまの作者さんと乗り物絵本の山本さん

とべ!ちいさいプロペラき
とべ!ちいさいプロペラき
小風 さち, 山本 忠敬

とても素敵なお話で、とてもリアルな飛行機の挿絵で、一体だれがお作りになったんだろうかと作者を見て驚きました。
私の大好きな挿絵も文も見事な絵本「はちみついろのうま」の文を書かれた小風さちさんが文を書き、いつも長男が乗り物絵本で夢中になる山本 忠敬さんが挿絵を描かれています。

とても穏やかで丁寧な小風さんの文章描写と、非常にリアルな挿絵の山本さん。
乗り物絵本と一口でくくれないような、味わい深い、奥行きの深い作品になっています。

ちいさいプロペラ機が初めて空に飛び立つ前、ジャンボジェット機を見て、なんだかとても自分が小さく思え恥ずかしくなってしまったプロペラ機。でもジェット機は言いました。「空の広さに比べれば、体の大きさなんて気にならないよ」

とても大きな気持ちになれる、とべ!ちいさいプロペラき

是非読んでみてくださいね。

がらがらどん

余りにも有名な「3びきのやぎのがらがらどん」は我が家の子ども達も大好きです。特に3才の長男のお気に入りです。
子どもの興味を引きつける絵本にはそれぞれの魅力があるものですが、がらがらどんの魅力って何でしょうか。
ちょっと怖くて不思議な存在の「トロル」。
どちらかというと弱い存在であるはずの「ヤギ」がすごく強くて頼もしい。
(大きいがらがらどんじゃなくて小さい2匹もかなりしっかり者にみえますもの)
あと、表現しすぎない簡潔な文章。
穏やかな情景と、激しいヤギとトロルの戦いの対比。

母も子どもの頃、よく読んでいた記憶があるのですが今は取り立てて「大好き」という感想は持っていません。子ども心にこそ感じる楽しさがあるのですね、きっと。

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