世界中のお兄ちゃん、お姉ちゃんたちへ
JUGEMテーマ:育児
「ぼく」はだっこがだいすきだ。
なのに、「おとうと」がうちに来てからは…
お母さんは「おとうと」をだっこしてる。
ぼくは頭にきて、うちをとび出したんだ。
…しばらく行くと、ウサギの赤ちゃんがぴょんぴょんとび出してきた。
「ねぇ、だっこしてほしいの」
とウサギの赤ちゃん。
「え? うん、いいよ」
と、「ぼく」はウサギの赤ちゃんをだっこしてあげたんだ。
「ぼく」はなんとなくうれしい気持ち。
またしばらく行くと、今度はアザラシの赤ちゃんが水面から顔を出したんだ。
「「ねぇ、だっこしてほしいの」
とアザラシの赤ちゃん。
「え? うん、いいよ」
と、「ぼく」はアザラシの赤ちゃんもだっこしてあげた。
またしばらく行くと、今度は、コアラの赤ちゃんが…
…
…
こんな風に、「だっこしてほしいの」という動物たちに次々と出あい、
とまどいながらも「うん、いいよ」といってしまった「ぼく」は、
動物たちみーんなを、よいしょっとだっこしてあげるのです。
最後には
「キリンの赤ちゃん」
「ゾウの赤ちゃん」まで!
さすがにだっこしきれなくなった「ぼく」は
ドンっとしりもちをついてしまいます。
そして、
「ママ〜〜〜〜!!」
…
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「おとうと」がうちに来る前は、「ぼく」のママだったのに、
「ぼく」だけのママだったのに。
今まではいつだってだっこしてもらえたのに、
おとうとが来てから、ぼくはガマンしてるんだ、、、
…という思いを乗り越えていくのは、
世界中のお兄ちゃん、お姉ちゃん、
みんな同じなのではないでしょうか。
世界中のお兄ちゃん、お姉ちゃんたちは、
生まれたときから、お兄ちゃん、お姉ちゃんではないし、
自分が望んで、お兄ちゃん、お姉ちゃんになったわけでもないし、
自分が望んで、「おとうと」や「いもうと」という存在を得たわけでもありません。
でも、お兄ちゃん、お姉ちゃんであるということは、
とっても素敵なことなのですから、
こんなとき、
たださみしさや悔しさをガマンするだけではなくて、
だっこしてあげることのうれしさを味わったり、
小さい子をお世話することの大変さを知ったり、
そして、自分もちゃんと甘えたり、
そういう心のバランスをとりながら
ゆっくりでもすくすくと、
育っていってほしいなと思います。
そんな気持ちになれる絵本です。
ぜひ、読んでみてくださいね。
- 2011.11.10 Thursday
- 優しい話・温かい話
- 09:42
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- by atu