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評価:
デミ
光村教育図書
¥ 1,995
(2009-10)
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何となくドタバタ続きで更新をすっかりご無沙汰しておりました。
楽しみにしてくださっていた方、申し訳ございません<(_ _)>
今日は、ニュースで「和歌山県御坊市所蔵の「生身迦樓羅王尊像(しょうじんかるらおうそんぞう)」といういわゆる「天狗のミイラ」が、実はつくりものだった!という話に何となくほのぼのしてしまった1日のスタートでした。
天狗のミイラだけでなく各地にある「カッパの手」、はたまた「ぶんぶく茶釜のお話に出てくる本物の茶釜(→化けたたぬき?)」など、世の中には、面白いものはたくさん存在しています。
ここ奥州市にも「ぶんぶく茶釜のお話に出てくる本物の茶釜(→化けたたぬき?)」はありまして、家族で見に行って触ってきたことがあります(*^。^*)
現代の科学で、昔の人のいたずらが暴かれるのもすごい話ですが、こうやって何百年もの間「本物か!?」とうわさされるいたずらを仕掛けたいたずらの張本人も、今頃天国でにやにやと笑っているのではないでしょうか。
さて、久しぶりにご紹介する絵本は挿絵がとてもきれいな「1つぶのお米」です。
舞台はインドでしょうか。アジアンティックなタッチで、ゴールドが効いた素敵な挿絵にひかれて図書館から借りてきました。
まさか、こんなすごいお話だとは夢にも思わずに。
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あるところに、1つの王国がありました。
人々は米を作り、王様はその米を集め、蔵にたっぷりとため込んでおりました。
「飢饉になった時に米を分けあえるように」
という理由でした。
ある年、本当にひどい飢饉がやってきました。
人々はお米どころか食べるものがなく、木の根っこまで、食べるようなありさまでした。
人々は言いました。
「王様、集めていたお米を分けてください」
と。
王様は思いました。
「今分けたら、それこそお米がなくなって、自分も食べるものがなくなってしまう」
だから、王様は、一粒たりとも国民に米を分け与えようとはしませんでした
ある村に賢い娘ラーニがいました。
ラーニは、ある日、王様のところに向かう馬に出会いました
王様のお城では宴会が催されるのでしょうか、馬はたくさんのお米を運んでいます。
ラーニは、馬に積まれたお米が、ぽろぽろとこぼれているのに気付きました。
ラーニはこぼれたお米を拾いながら、馬について行きました。
城につくと、ラーニは門番に言いました。
「馬からこぼれたお米を、王様にお返したいのです」
それを聞いた王様、ラーニの心掛けが、よい心掛けだと思ったので、なにかご褒美を授けたくなりました。
「何なりと希望のものを言うがよい」
ところがラーニが望んだものは「たった一粒のお米」だけでした。
米をひと粒だけ授けるのは、なんだか王様らしくないと思った王様は、もっと希望がないかラーニに聞きました。
「では、これから先の1月の間、最初は一粒、次の日は、前の日の2倍の、その次の日はまた2倍、というように、前の日の倍の数だけお米をください」
と言いました。
最初は1粒。次の日は2粒、また次の日は4粒、その次の日は8粒、、、といったようにです。
王様は「何だそんなことでいいのか。軽い軽い」と思い、ラーニの言うとおりに米を授けることにしました。
一粒や2粒の最初のうちは、米はわずかな物でした。
しばらくすると、米は64粒になり、128粒になりました。
またしばらくすると米は4096粒になり、8192粒になりました。
王様が「結構多いものだな…」と心配になり始めているうちに、米は131072粒になり、262144粒になりました。
米蔵の米がどんどん減っていき、ラーニがもらう米は、日々2倍、2倍と増えていきました。
そしてひと月たった30日後には…
1から始まったはずの数が、2倍2倍にしていくだけで、しかもたった30日間で、こんな大きな数になるのか驚かされます。
さていくつになるか、予想外の大きさですので、楽しみに計算しながら読んでみてください。
素敵な素敵な数の絵本です。高学年の子供にもお勧めです。
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