しばいのすきなえんまさん
しばいのすきなえんまさん (幼児みんわ絵本)
渋谷 勲,松谷 春男
久しぶりにおもしろい!と心躍る昔話に出会いました。
千両役者、だんじゅうろうと、地獄のえんまさまのものがたりです。
だんじゅうろうは芝居上手の役者、えらいにんきで「せんりょう、せんりょう」「にっぽんいち!」と声がかかり、雨あられのようにおひねりが飛んでくる役者であったが、あるとき、はやり病にかかって、ころっと死んでしまったんだと。
だんじゅうろうは、ひとりさびしくあの世への道をとぼとぼと歩いていたら、ついたのは、地獄の入口。引き返そうとすると、えんまさまの声がした。
「だんじゅろう、きたか」
「だんじゅうろう、おめえは生きてた時に、てふりあしふりして、人をだましてぜにもうけしてた、じごくさいけ!」
…でもこのえんまさま、今度はやさしい声でこういった。
「なぁ、だんじゅうろう、おれはまだ芝居というものをみたことがねえ。
ここでうまく見せてくれたら、極楽さやってもいいぞ」
極楽と言われてだんじゅうろうは喜んだ。
だんじゅうろうはえんまさまに申し上げた。
「えんまさまに申し上げます。芝居は一段高いところでやらねばだめなもんです。」
そこで、えんまさまは下に降り、だんじゅうろうが上にあがった。
だんじゅうろうはまた言った。
「芝居はこげな白い着物ではやりづらいもんです。」
そこでえんまさまは自分の着物とだんじゅうろうの着物を取り換えた。
…
----------------------------
あれよあれよという間に、だんじゅうろうは立派なえんまさま姿。
いっぽうえんまさまはあわれな地獄行きの死に人の姿。
さて、結末は何となくこうなるのかな…と思う期待を裏切りません。
ぜひ、読んでみてくださいね。
渋谷 勲,松谷 春男
久しぶりにおもしろい!と心躍る昔話に出会いました。
千両役者、だんじゅうろうと、地獄のえんまさまのものがたりです。
だんじゅうろうは芝居上手の役者、えらいにんきで「せんりょう、せんりょう」「にっぽんいち!」と声がかかり、雨あられのようにおひねりが飛んでくる役者であったが、あるとき、はやり病にかかって、ころっと死んでしまったんだと。
だんじゅうろうは、ひとりさびしくあの世への道をとぼとぼと歩いていたら、ついたのは、地獄の入口。引き返そうとすると、えんまさまの声がした。
「だんじゅろう、きたか」
「だんじゅうろう、おめえは生きてた時に、てふりあしふりして、人をだましてぜにもうけしてた、じごくさいけ!」
…でもこのえんまさま、今度はやさしい声でこういった。
「なぁ、だんじゅうろう、おれはまだ芝居というものをみたことがねえ。
ここでうまく見せてくれたら、極楽さやってもいいぞ」
極楽と言われてだんじゅうろうは喜んだ。
だんじゅうろうはえんまさまに申し上げた。
「えんまさまに申し上げます。芝居は一段高いところでやらねばだめなもんです。」
そこで、えんまさまは下に降り、だんじゅうろうが上にあがった。
だんじゅうろうはまた言った。
「芝居はこげな白い着物ではやりづらいもんです。」
そこでえんまさまは自分の着物とだんじゅうろうの着物を取り換えた。
…
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あれよあれよという間に、だんじゅうろうは立派なえんまさま姿。
いっぽうえんまさまはあわれな地獄行きの死に人の姿。
さて、結末は何となくこうなるのかな…と思う期待を裏切りません。
ぜひ、読んでみてくださいね。
- 2009.06.08 Monday
- オニ・オニババ・トロル・やまんば
- 07:43
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- by atu